〔NY外為〕円、160円台前半=対ユーロは172円台、最安値更新(27日午前)

AI要約

ニューヨーク外国為替市場での円相場は160円台前半で推移。日本の通貨当局の為替介入への警戒感が高まっている。

米経済指標の発表が小幅な円高・ドル安をもたらし、23万3000件の新規失業保険申請数が発表された。GDP確定値に上向き改定もあったが、耐久財受注は市場予想を下回った。

米金利の上昇に歯止めがかかり、ドル売りが促されている。FRBがインフレ指標のPCE物価指数発表を控え、値動きは限定的。

 【ニューヨーク時事】27日午前のニューヨーク外国為替市場の円相場は、日本の通貨当局による為替介入への警戒感が強まる中、1ドル=160円台前半で推移している。午前9時26分現在は160円40~50銭と、前日午後5時(160円78~88銭)比38銭の円高・ドル安。

 一連の米経済指標の発表を受け、朝方の相場は小幅に円高・ドル安方向に振れている。22日までの週間新規失業保険申請は前週比6000件減の23万3000件と、2週連続の改善。今年1~3月期の国内総生産(GDP)確定値も前期比1.4%増(暫定値1.3%増)に上向き改定されたが、5月の耐久財受注は、設備投資の先行指標となる航空機を除く非国防資本財受注が前月比0.6%減と、市場予想(0.1%増)を大幅に下回った。

 米金利の上昇に歯止めがかかり、ドル売りを促している。ただ、連邦準備制度理事会(FRB)がインフレ指標として重視する5月の個人消費支出(PCE)物価指数の発表を翌28日朝に控え、値動きは限定的。

 一方、円は対ユーロで最安値を更新。一時1ユーロ=172円00銭を付け、同時刻現在は、172円00~10銭(前日午後5時は171円64~74銭)と、36銭の円安・ユーロ高。ユーロの対ドル相場は同1.0720~0730ドル(同1.0675~0685ドル)。