〔東京外為〕ドル、159円台後半=介入警戒でもみ合い(24日正午)

AI要約

24日午前の東京外国為替市場では、政府・日銀の為替介入への警戒感からドルが強い動きを見せている。

ドルは159円台後半で揉めており、160円の介入ラインを超える可能性もあると指摘されている。

市場関係者は、今後は7月の米経済指標まで円安が続くと予想している。

 24日午前の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、政府・日銀の為替介入への警戒感から、1ドル=159円台後半でもみ合っている。正午現在は、159円70~71銭と前週末(午後5時、158円77~77銭)比93銭の大幅なドル高・円安。

 前週末の海外市場では、欧州時間には週末を控えた持ち高調整などで158円台後半まで売られた。米国時間に入ると、好調な米経済指標を受けて米長期金利が上昇し、一時159円台後半まで買われた。

 こうした海外市場の流れを引き継ぎ、この日の東京時間は159円90銭前後でスタート。160円の介入ラインを試す動きが強まり、一時159円92銭前後まで買われた。仲値にかけては実需の売りがやや優勢となり、159円60銭台に下落。時間外取引での米長期金利の低下もドル売り要因となった。その後は政府・日銀の為替介入への警戒感がくすぶる中、159円60~70銭前後で推移している。

 市場関係者の間では「いつ160円を超えてもおかしくはない」(大手証券)と見る向きが多い。「(4月介入時の引き金となった)160円24銭を超すと介入警戒が高まる」(国内銀行)との指摘もあった。ただ、財務省の神田真人財務官が朝方に「過度な変動があった場合には適切な行動をいつでも取る用意がある」と述べたことについては、「市場の反応は限定的だった」(前出の大手証券)と冷ややかな声が目立った。

 今後の見通しについては、「7月の米経済指標が出るまでは緩やかな円安が進む」(運用会社)などとみられている。

 ユーロは朝方に比べ対円で下落、対ドルで小動き。正午現在、1ユーロ=170円71~71銭(前週末午後5時、169円44~56銭)、対ドルでは1.0689~0689ドル(同1.0676~0676ドル)。