[トヨタの予感]は大当たり! 兄貴分クラウンのベース車に成りあがった[マークII]の功績がハンパなかった!!

AI要約

1988年に登場したX80型マークIIは、トヨタが高級車市場を牽引する歴史的な一台で、クラウンに匹敵する車格を持った。

X80型マークIIは、ガソリンエンジンが全てDOHC化され、クラウンと同じボディサイズでトヨタの高級車として名実共に認知された。

カタログ表紙のキャッチコピー「名車の予感」と共に、ハードトップとセダンのラインナップ、電子デバイスの導入など、当時の先進的な技術が採用されていた。

[トヨタの予感]は大当たり! 兄貴分クラウンのベース車に成りあがった[マークII]の功績がハンパなかった!!

 1988年に登場したマークIIは、車格がクラウンに追いついた歴史的な1台だ。当代マークIIのカタログ表紙には、トヨタの大予言的な言葉が記されているのを知っているだろうか。この予言は数年後、現実へと変わっていく。数々の名車のベースともなった、X80型マークIIを振り返っていこう。

文:佐々木 亘/写真:TOYOTA・ベストカー編集部 ほか

 1988年8月から販売をスタートし、バブル景気の真っただ中を走り続けたX80型マークII。ガソリンエンジンは全てDOHC化され、クラウンと同程度のボディサイズになり、名実ともにトヨタの高級車になったのだ。

 自動車運転免許を取得した、私たちのほとんどが運転したことのある教習車のコンフォートや、タクシーでお世話になっていたクラウンコンフォートは、X80型マークIIをベースにして製造されている。

 クラウンコンフォートなのに、ベースはマークIIというなんとも意味深な。ただマークIIが私たちの生活に、かなり関係の深いクルマなのは間違いない。

 プラットフォームは先代からのキャリーオーバーだが、足回りは新設計。スタイリングは現在でも多くのファンがいるほど、洗練されている。同時期のクラウンやカムリと比べても、ひときわカッコいい。

 そんなX80型マークIIのカタログ表紙のキャッチコピーは、なんだかセンセーショナルで、魅力的な一文なのだ。

 X80型マークIIのカタログ表紙に記されたのは「名車の予感」という5文字。その上に、マークIIのサイドビューが小さめに描かれ、NEW MARK IIの文字があるだけだ。トヨタ至上、最もシンプルかつ魅力的なコピーが備わった一冊だろう。カタログコーナーにコレがあるだけで、マークIIが欲しくなってくる。

 ハードトップとセダンがラインナップされており、最上級グレードのグランデGにはツインカム24+スーパーチャージャー、ハードトップに設定されたGTツインターボにはツインカム24+ツインターボを載せている。

 ハードトップは全高を1,375mmまで下げているため、スタイリッシュだが居住性が悪かった。しかし、いたずらにカッコよすぎたクルマでもある。全高1,405mmのセダンの方がバランスは良く、個人ユースはもちろん、法人需要も高かった。

 カタログの中では、テクノロジーの独壇場と表現されているように、電子デバイスが増えているのも当代マークIIの特徴だ。

 電子制御サスペンション(TEMS)や、ブレーキも4輪ESCの電子制御となった。エレクトロニック・ディスプレイメーターはさらに見やすく美しくなり、人とクルマをテクノロジーが繋げ、人とクルマの深い一体感を実現している。