現役時代から知りたい【国民年金・厚生年金】男女別に「平均年金月額の差額」はいくらか

AI要約

厚生労働省の2023年の人口動態統計によると、出生数が減少傾向にあり、合計特殊出生率も低下している。

公的年金制度は国民年金と厚生年金の2階建て構造であり、平均的な年金受給額には男女や種類による差がある。

個人の受給予定額は差異が大きいため、ねんきん定期便やねんきんネットで確認することが重要である。

現役時代から知りたい【国民年金・厚生年金】男女別に「平均年金月額の差額」はいくらか

厚生労働省「令和5年 <2023> 人口動態統計月報年計(概数)の概況」によれば、2023年の出生数は72万7277人で前年より4万4382人の減少。

合計特殊出生率は1.20で、前年の1.26より低下しています。

公的年金は、年金支給に必要な財源について、そのときの現役世代より保険料収入でまかなう賦課方式となっており、少子高齢化が続く日本においては、今後年金支給額が下がる可能性も考えられるでしょう。

現役時代のあいだは仕事や家事育児など日々の生活に忙しく、年金についてよく調べたり、考えたりする時間もなかなかとれないとは思いますが、老後の生活の柱の一つは年金です。

今回は公的年金制度や平均月額など、年金や今のシニア世代の生活について確認していきます。

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はじめに年金制度について確認していきましょう。

日本の年金は「国民年金(基礎年金)と厚生年金」の2階建てです。

●1階部分:国民年金

 ・日本に住む20歳から60歳までのすべての人が原則加入

 ・保険料は全員一律

 ・40年間欠かさず納めれば満額を受給

●2階部分:厚生年金

 ・会社員や公務員、またパートで特定適用事業所に働き一定要件を満たした方が、国民年金に上乗せで加入

 ・収入に応じて(上限あり)保険料を支払う

上記のようになっていますが、現役時代には転職をしたり、ライフイベントにより働き方を変えたりなどして、国民年金のみか、厚生年金にも加入しているか、厚生年金に加入していても収入がどうにかによって将来の受給額は個人差が大きくなります。

国民年金と厚生年金では、平均的な年金月額はいくらでしょうか。

厚生労働省年金局「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」より、現代シニアの平均的な年金額を見ていきましょう。

●厚生年金の平均年金月額

 ・〈全体〉平均年金月額:14万3973円

 ・〈男性〉平均年金月額:16万3875円

 ・〈女性〉平均年金月額:10万4878円

※国民年金部分を含む

●国民年金(老齢基礎年金)の受給額

 ・〈全体〉平均年金月額:5万6316円

 ・〈男性〉平均年金月額:5万8798円

 ・〈女性〉平均年金月額:5万4426円

全体で国民年金は5万6316円ですが、厚生年金は14万3973円となっており、その差額は8万7657円でした。

男性の平均額でみると、国民年金は5万8798円、厚生年金は16万3875円なので、その差額は10万5077円。

女性の場合は国民年金が5万4426円、厚生年金が10万4878円なので、その差額は5万452円となっています。

国民年金と厚生年金では平均月額の差が大きいとわかりました。ただ上記はあくまで平均額のため、ご自身の受給予定額についてはねんきん定期便やねんきんネットで確認するといいでしょう。