交流戦の絶不調でも「阪神ファンの岡田監督離れ」は進まず? メディアとの緊張感高まるも、甲子園では意外なほどグッズが売れていた

AI要約
阪神が楽天に3連敗し、負け越しの影響がチームに広がる岡田監督の采配に対する厳しい見方が広がる可能性があるメディアとの関係が緊張しており、批判が始まる可能性もある
交流戦の絶不調でも「阪神ファンの岡田監督離れ」は進まず? メディアとの緊張感高まるも、甲子園では意外なほどグッズが売れていた

 6月7日の楽天戦で、阪神は1-4で敗れて今季初の同一カード3連敗となった。5月下旬には7まで増やした貯金があっという間になくなり、勝率は5割に戻った。前日も守護神・岩崎優が9回裏に“あと1人”の状況からまさかの逆転2ランを被弾。甲子園には虎党の悲鳴がこだました。チームに重苦しいムードが漂っているように見えるが、今季の岡田彰布監督の手腕はどう評価されているのだろうか。

 38年ぶりの日本一となった昨年は、「相手投手が右か左かで5番、6番を入れ替えるだけ」の固定したオーダーが奏功し、多くの野球評論家にも評価されていた。ただ、今季は主軸の調子が上がらず、大幅な打順変更にも踏み切っているが、なかなか結果は出ない。6月1日のロッテ戦では近本光司を初の4番に起用し、不調の大山悠輔を7番に降格させた。

 それでも打線の奮起は見られず、ついには主砲・大山に二軍行きが命じられた。投手陣でもゲラや青柳晃洋、及川雅貴が二軍落ちしている。7日の西武戦で二軍調整を続けていた伊藤将司が復帰登板し、佐藤輝明も一軍に戻ってくるが、起爆剤となるかはまだ見通せない。あるプロ野球OBは、「今年の阪神は去年と反対で監督が動き過ぎ。それでも勝てず、策が尽きた感じに映る」と岡田采配に厳しい見方を示した。

 在阪スポーツ紙の編集委員は、「そろそろメディアからも厳しい岡田批判が出てくる可能性がある」と話す。

「阪神の場合、チームが低迷すると在阪スポーツ各紙が監督批判を強める。それにより体制が代わり、自社の専属評論家のOBを翌年の監督やコーチにねじ込めれば、首脳陣に太いパイプができるという目算が背後にある。それゆえ“ダメ虎”だった頃は6月になると早くもストーブリーグが始まっていたほど。前回の第一次岡田政権(2004~2008年)ではサンスポやスポーツ報知、日刊スポーツが岡田監督に厳しい論調だったが、今年はこれからどうなるか。

 昨年はメディアも好意的な姿勢に終始していたが、今年の岡田監督はすでに試合後の取材拒否になった期間が2度あり、交流戦に入ってからも“もうええやろ”とノーコメントを続けるなど、記者たちとの関係はピリピリしている。交流戦でこれだけ結果がでないと、あとはどのスポーツ紙がハナを切って岡田采配の批判を始めるのか、注目されている」