ヒンデンブルグがデジタル銀アクソス空売り 商業用不動産リスク指摘

AI要約

ヒンデンブルグ・リサーチがアクソス・ファイナンシャルの株式を空売りしていることを公表し、アクソス株が急落した。

ヒンデンブルグは、アクソスの商業用不動産向け融資残高の増加や株価有形資産倍率の割高化を指摘。

アクソスはヒンデンブルグの主張を否定し、高い返済順位を確保していると主張している。

ヒンデンブルグがデジタル銀アクソス空売り 商業用不動産リスク指摘

Arasu Kannagi Basil

[4日 ロイター] - 空売り投資家ヒンデンブルグ・リサーチが4日のリポートで、融資基準の緩さなどを理由にデジタル銀行アクソス・ファイナンシャルの株式を空売りしていると公表し、アクソス株が一時急落した。終値ではやや戻し、前日比4.2%安の50.25ドル。

ヒンデンブルグは、アクソスが最もリスクの高い資産クラスを保有し、他の銀行が規模を縮小している商業用不動産(CRE)向け融資を拡大していると指摘。3月末時点の同融資残高が、3年前の55億ドルから99億ドルに増えたと述べた。

さらにアクソスの商業・マルチファミリー部門の顧客ベースは「他の銀行からローンを受けられない借り手」で構成され、問題融資につながっているとの見方を示す一方、アクソスの株価有形資産倍率が業界水準を35%も上回って割高化していると分析した。

これに対してアクソスは、ヒンデンブルグのリポートは不完全で誤解を招く内容だと反論し、CRE向けローンポートフォリオの大半で高い返済順位を確保しているなどと説明した。

S3パートナーズによると、アクソスは米地銀セクターで空売り規模が第10位。浮動株の11.84%、3億1900万ドル相当が空売りされている。