プライマリーバランス、2025年度に黒字化堅持へ 骨太の方針

AI要約

政府は、PB黒字化目標を2025年度に維持する方針を固めた。

PBは政策経費を税金で賄う指標で、達成に向けた取り組みを強化する。

市場の信認を重視し、財政健全化目標の維持が求められている。

プライマリーバランス、2025年度に黒字化堅持へ 骨太の方針

 政府は、今年の経済財政運営の指針「骨太の方針」で、国と地方の基礎的財政収支(プライマリーバランス=PB)を2025年度に黒字化する目標を維持する方針を固めた。政府が4日の経済財政諮問会議に、骨太の方針の骨子案を提示した。骨太の方針は21日にも閣議決定する。

 PBは社会保障や公共事業などの政策経費をどれだけ税金で賄えているかを示す指標。政府は18年から、PB黒字化目標の達成時期を25年度と設定してきた。昨年の骨太の方針でも「財政健全化の『旗』を降ろさず、これまでの財政健全化目標に取り組む」としていた。

 内閣府が今年1月にまとめた中長期の財政試算では、高めの経済成長が実現した場合でも25年度に1・1兆円の赤字になると想定する一方、歳出改革の徹底などで25年度のPB黒字化は「視野に入る」と評価した。自民党の一部からはPB黒字化目標の撤廃を求める声もあったが、「達成が視野に入っているのに覆す理由がない」(内閣府幹部)と判断した。

 4日の経済財政諮問会議では民間議員から「財政に対する市場の信認が揺るがぬよう、現行の財政健全化目標の旗は降ろさない」と維持を求める意見が提出された。【古川宗】