中国軍艦15隻、軍機33機を台湾周辺で確認 頼清徳総統「威嚇に直面、平和守る」

AI要約

台湾周辺で中国軍の軍事演習が行われ、台湾国防部は軍艦15隻、海警局の船16隻、軍用機33機の活動を確認した。

中国軍は海域と上空付近に接近したが、活動は台湾側の接続水域外にとどまっている。以前の演習と異なり、演習地域の明確な情報が公表されていない。

台湾の新総統は外部の挑戦に対し、自由と民主の価値、地域の平和と安定を守ることを強調した。

【台北=西見由章】台湾の国防部(国防省に相当)は23日、中国軍の軍事演習について記者会見し、同日夕までに台湾周辺で軍艦15隻と海警局の船16隻、軍用機33機を確認したことを明らかにした。中国の軍艦や軍用機は、台湾側から24カイリの接続水域にあたる海域とその上空付近まで接近したものの、活動はその外側にとどまっているという。

中国軍は2022年8月、ペロシ米下院議長(当時)の訪台に反発して実施した軍事演習で、台湾当局によると11発の弾道ミサイルを発射。台湾の国防部は今回、中国のロケット軍の動向を監視しているとした上で「(中国側は)過去と異なり演習区域の(具体的な)緯度・経度を公表しておらず、飛行禁止区域も設定していない」と指摘した。また、台湾海峡周辺の海空域で実弾の発射は確認されていないとした。

20日に就任した台湾の頼清徳総統は23日、海軍陸戦隊(海兵隊)の部隊を視察した際、「外部の挑戦と威嚇に直面する中、われわれは自由と民主の価値、地域の平和と安定を守る」と訓示した。