金建希夫人の疑惑封じに尹錫悦大統領が「検察首脳部入れ替え人事」発動…!? 保守系メディアまでもが猛反発する事態に

AI要約

韓国メディアが金建希大統領夫人の疑惑を捜査していた検察首脳部が突然入れ替えられ、強く反発している。

尹大統領が特検導入に反対し、金夫人の疑惑に対する捜査を行っていた検察首脳部の入れ替えが問題視されている。

尹大統領は金夫人問題について謝罪しつつも特検導入に反対立場を示し、政治的攻勢として認識している。

金建希夫人の疑惑封じに尹錫悦大統領が「検察首脳部入れ替え人事」発動…!? 保守系メディアまでもが猛反発する事態に

 金建希(キム・ゴニ)韓国大統領夫人の疑惑を捜査していた検察の首脳部が突然入れ替えられ、韓国メディアが強く反発している。

 尹錫悦(ユン・ソンヨル)法務部は「通常の人事」と主張するが、メディアからは金夫人の捜査を担当することになった新検察首脳部が尹大統領の側近で満たされたとし強く遺憾の意を示している。

 4月10日の総選挙で大敗した尹錫悦大統領は5月9日、就任2周年の記者会見を自ら要望した。22年8月に就任100日目の記者会見を行った後、21ヵ月ぶりに開かれた記者会見で、総選挙惨敗後に国民と疎通する姿を見せようとする尹大統領の態度変化に一部からは肯定的な評価もあったが、内容面では進歩紙・保守紙を問わず、「国民の期待に及ばなかった」という評価を下した。

 特に問題として指摘された部分が、金建希夫人の疑惑を捜査する特別検事の導入に対する大統領の答弁だった。

 野党は金建希夫人の「ドイツモーターズの株価操作」疑惑などに対する国会表決を通じて特検法を通過させたが、尹錫悦大統領が拒否権を行使し、廃棄された。ただ、金夫人の特検捜査に対しては、韓国国民の7割以上が賛成するほどの国民的な共感があり、尹大統領の拒否権行使が総選挙で与党に悪材料として働いたというのが大方の見方だ。

 野党は、新たに構成される第22代国会で再び特検法を発揮するという立場であり、これに対して尹錫悦大統領が記者会見で拒否の意思を示したのだ。

 尹大統領は、金建希夫人問題についても、「妻の賢明でない振る舞いで、国民に心配をかけたことを謝罪する」と述べたが、特検導入については、「文在寅政権の検察がしつこく捜査したが、何も出てこなかった」とし、「(特検は)検察の捜査がずさんな疑惑がある時に行うもので、特検制度の趣旨と合わない政治攻勢」と反対の立場を明確にした。

 ところが尹錫悦法務部は、突然、金夫人の疑惑に対する捜査を行っているソウル中央地検首脳部の人事異動を断行し、野党はもちろんメディアからも強い反発が出ている。韓国メディアは、 宋庚鎬(ソン・ギョンホ)ソウル中央地検長が今年1月に、ドイツモーターズの株価操作疑惑と関連して金健希夫人を召喚しようとしたことで、大統領府と対立したせいで交代させられたと主張している。