南ア中銀、0.25%利下げ FRBに続き緩和路線

AI要約

南アフリカ準備銀行が利下げを行い、インフレ率が目標範囲内に収まる見通しを示した。

南アフリカ経済は政府の改革や通貨の安定などから上向きの展望が持たれている。

中銀はこれまでの利上げを緩和し、インフレ抑制と成長を両立させている。

南ア中銀、0.25%利下げ FRBに続き緩和路線

[プレトリア 19日 ロイター] - 南アフリカ準備銀行(SARB、中央銀行)は19日、レポ金利を25ベーシスポイント(bp)引き下げて8.00%とした。ロイターが調査したエコノミストの予想通りで、主要政策金利の引き下げは4年以上ぶり。インフレが2026年まで目標レンジの中央値を下回る見通しとなったためだと説明している。

今回の利下げは、米連邦準備理事会(FRB)が18日に利下げ開始を決めたことに続くもので、新興国としても中南米や中欧諸国に次ぐ動きとなる。

南アの8月の総合消費者物価指数の伸び率は前年比4.4%で、中銀が目指す目標範囲の中央値である4.5%をわずかに下回った。過去3年間のほとんどの期間、年間インフレ率は中銀の目標範囲の上限付近かそれを上回っており、22年は平均6.9%、23年は平均5.9%だった。しかし、今年7月に急激に下がり、8月にはさらに低下した。

中銀は「インフレ率は予測期間の終わりである26年まで、目標範囲の中央値4.5%を下回る水準に抑えられる」とインフレ抑制は持続するとの見方を示した。

中銀による最近の四半期調査でも、インフレ期待は、緩やかに緩和方向に進んでいると指摘している。中銀は声明で「総合インフレ率がより低い水準にとどまる限り、インフレ期待を目標範囲の中央値付近にとどめる動きがさらに進むと予想している」と指摘した。

電力会社が計画停電を中止したことや、政府の年金改革によって消費者支出が増加したことなどから、今年後半の南アの経済は上向くと見込まれている。5月の総選挙後に成立した連立政権が一定の評価を得ていることを支えに、通貨ランドの値動きも安定している。

中銀はインフレ対策で利上げを続けた後、直近7会合連続でレポ金利を据え置いていた。