イスラエル軍、レバノン南部に退避呼び掛けるビラ 衝突開始後初
イスラエルがレバノン国境住民に退避を促すビラをまいたことを伝える。
ヒズボラとイスラエルの交戦が続く中、南部住民に退避呼びかけは異例。
ビラにはヒットリストのような記述もあり、イスラエル軍は一旅団が独断で行動したと説明。
【AFP=時事】レバノンの国営メディアは15日、イスラエルが同日、国境付近の住民に退避を促すビラをまいたと伝えた。イスラエル軍はAFPに、一旅団が承認を得ずに独断で行ったと説明した。
昨年10月のイスラム組織ハマス(Hamas)のイスラエル奇襲以降、レバノンのイスラム教シーア派(Shiite)組織ヒズボラ(Hezbollah)とイスラエルは国境越しに交戦を続けているが、イスラエル側からレバノン南部の住民および難民に退避を呼びかけることはこれまでなかった。
国営通信社NNAは「敵国イスラエルは(南部国境の村)ワザニ(Wazzani)上空でビラをまき、村と周辺の住民に退避を呼び掛けた」と伝えた。
ワザニ村の首長がAFPに見せたビラの写真では、地域の地図と向かうべき区域が赤で示されているのが確認できた。
ビラは、難民キャンプと周辺住民に向けられたもので「ヒズボラがあなたのいる地域から砲撃している。直ちに住居を離れ、午後4時までにヒアム(Khiam)地域の北へ向かい、戦争が終わるまでこの地域に戻らないように」とアラビア語で書かれていた。
ビラには「この時間以降に残っている者はテロリストと見なされる」とも書かれていた。
ビラについてイスラエル軍報道官は、イスラエル北部に向けてロケットが発射された地域にドローンでまかれたと説明。また「第769旅団が北部司令部の承認を得ずに独断で行った。(この件について)調査を進めている」と付け加えた。【翻訳編集】 AFPBB News