ブルトン欧州委員が辞任 「閣僚」人選巡り不満

AI要約

欧州委員会のブルトン欧州委員が、フォンデアライエン欧州委員長の新体制で辞任を発表した。

フォンデアライエン氏の意向により、仏政府の留任提案が否決された。

ブルトン氏は域内市場政策を担当し、IT企業への規制策定を主導していたが、ガバナンス問題を理由に辞任した。

 【ブリュッセル時事】欧州連合(EU)欧州委員会で「閣僚」に相当するブルトン欧州委員(フランス出身)が16日、X(旧ツイッター)で辞任を発表した。

 7月に再任が決まったフォンデアライエン欧州委員長が率いる新体制で、仏政府はブルトン氏の留任を提案。しかし、フォンデアライエン氏が反対したことが背景にあるという。

 フォンデアライエン氏は現在、1国が1枠を得る次期欧州委員の候補者リストを取りまとめている。2019年から現職のブルトン氏は、域内市場に関する政策を担当。デジタルサービス法などIT企業への規制策定を主導した。

 ブルトン氏はXに投稿した書簡で、フォンデアライエン氏が仏政府に「政治的な取引のために」候補者取り下げを求めたと主張。「ガバナンスに問題があり、職務は遂行できないと判断した」と辞任の理由を説明した。