「ウクライナに非武装地帯」バンス氏が主張 NATO加盟は否定

AI要約

バンス上院議員がトランプ前大統領のウクライナ政策を明らかにし、非武装地帯設置やNATO加盟否定を提案。

トランプ氏が当選した場合、米国のウクライナ政策が変わる可能性あり。

バンス氏は平和的解決を重視し、ロシアとウクライナの境界を非武装地帯化する考えを示唆。

「ウクライナに非武装地帯」バンス氏が主張 NATO加盟は否定

 米大統領選で共和党の副大統領候補に指名されたJ・D・バンス上院議員が、トランプ前大統領のウクライナ政策を明らかにした。ウクライナ領内に非武装地帯を設けるとし、同国の北大西洋条約機構(NATO)への加盟は否定。11月の大統領選でトランプ氏が当選した場合に、米国のウクライナ政策が大きく変わる可能性を示したものだ。

 11日に米海軍の元特殊部隊員を名乗る男性のポッドキャスト「ザ・ショーン・ライアン・ショー」でインタビューに応じた。バンス氏は「トランプ氏はロシア、ウクライナ、欧州と話し合い、平和的解決とはどのようなものか考える必要がある、と伝えるだろう」と述べた。そのうえで、平和的解決について「おそらく現在のロシアとウクライナの境界が非武装地帯のようなものになる。ロシアが二度と侵攻しないように厳重に要塞(ようさい)化される」と説明した。発言はロシアが現在の占領地を維持し続けることを意味するものとみられる。

 バンス氏はまた、「ウクライナは独立主権を維持する」とする一方、「ロシアはウクライナから中立の保証を得る。NATOや同盟機関には加盟しない」と述べた。ウクライナとロシアを「善対悪」、ウクライナ支援を「偉大な人道的使命」ととらえるのは「おとぎ話のような考え方」だと主張し、「それに一度身をゆだねると、多くの愚かな行動や決断を正当化してしまう」と持論を展開した。