米、カンボジア議員に制裁 オンライン詐欺関与で人権侵害

AI要約

米政府がカンボジア上院議員でホテル運営企業家のリー・ヨン・パット氏をオンライン詐欺に関与したとして制裁対象に指定

リー氏が運営するホテルでは虚偽の求人で従事させられた人々が暴行や拷問を受けたと報告

指定は人権侵害に基づく措置で、米高官は犯罪ネットワークに光を当てる意向を示す

 【ワシントン時事】米政府は12日、ネット上で相手をだまして金銭を奪う「オンライン詐欺」に関与したとして、カンボジア上院議員でリゾートホテル運営の「LYPグループ」を保有する企業家リー・ヨン・パット氏を制裁対象に指定したと発表した。

 

 リー氏が保有するホテルでは2022~24年、虚偽の求人に応募してきた人からパスポートや携帯電話を取り上げ、強制的にオンライン詐欺に従事させていた。逃げようとした人は暴行を受けたり、電気ショックの拷問を受けたりしたという。地元当局が、中国やインド、タイ、ベトナムの国籍者を救出していた。

 今回の指定は、人権侵害に関与した人物に制裁を科す「マグニツキー法」に基づく措置で、米国人との取引が禁止される。グループが所有するホテル4軒も制裁対象となった。米高官は「不正を行う犯罪ネットワークに光を当てていく」と強調した。