NYの摩天楼が〝万華鏡〟に 高さ427m 展望台「サミット・ワン・ヴァンダービルト」

AI要約

ニューヨークの超高層ビル「ワン・ヴァンダービルト」の展望台で、街の美しさを堪能する観光客たちの様子が描かれる。

エレベーターに乗って展望台に到着し、全面ガラス張りの空間から街の景色を一望する様子が紹介される。

訪れた人々がカメラを向けながら楽しむ様子や、空の色が変わる様子が描かれ、最上階での瞑想的な体験も報告される。

NYの摩天楼が〝万華鏡〟に 高さ427m 展望台「サミット・ワン・ヴァンダービルト」

窓に目をやればどこまでも続く摩天楼、頭上や足下に視線を移せば、無限に連なる人、人、人-。米国随一の街ニューヨーク。富や人が世界中から集まるメガロポリスの象徴的な姿を視覚的に味わえる空間が、中心部マンハッタンにある。

「サミット・ワン・ヴァンダービルト」。2020年に完成した、高さ427メートルの超高層ビル「ワン・ヴァンダービルト」の展望台だ。入場料43ドルを払い、エレベーターに乗り込む。

91-93階につくられた展望台のうち、91階の南側は「トランセンデンス」と名付けられたエリアで、東西南の3方向が全面ガラス張り。また、天井と床が鏡で覆われており、訪れた人たちの姿が上下の合わせ鏡で幾重にも映し出される。

ニューヨーク屈指の「映えスポット」だけあって、年齢も民族も関係なく、観光客はみな笑顔でガラスや鏡にカメラやスマートフォンのレンズを向けている。

インド南部バンガロールから家族4人で訪れたコンサルタントのヤシュ・ラディさん(28)は、「とても美しい。街が一望できる完璧な景色。ニューヨークで一番の場所だね」と目を細めた。

撮影をやめ、周りの観光客と同じように寝転ぶ。入場こそ時間予約制だが、午前0時に閉まるまでは制限なく風景の変化が楽しめる。

晴れ渡った青空、真っ赤に燃える夕焼け空、ビルの明かりに照らされる夜空。刻一刻と変わる空の色が鏡に反射して映し出され、空中に浮かんでいるような感覚になる。

夜も更け、ガラスや鏡に囲まれ、鏡の中に何層にもなって連なる人々の像や、きらびやかに輝くビル群を眺めていると、瞑想(めいそう)でもしているような気分になった。

ふと「トランセンデンス」の意味を知りたくなってスマホで検索してみた。画面に出た〝超越〟という答えに、納得した。(写真報道局 安元雄太)