アップルもOpenAIへの投資を検討…マイクロソフトとの関係はどうなる?(海外)

AI要約

アップルはOpenAIの次の資金調達ラウンドで投資を検討しており、OpenAIとの提携を強化している。

この動きにより、長年のライバルであるマイクロソフトを不利な立場に追い込む可能性があり、AI分野における競争が激化している。

他の企業も資金調達ラウンドに参加する可能性があり、OpenAIの将来の展望が注目されている。

アップルもOpenAIへの投資を検討…マイクロソフトとの関係はどうなる?(海外)

アップルはOpenAIの次の資金調達ラウンドで投資を検討しているようだ。

6月にはアップルとOpenAIがAIの分野で提携すると発表され、この報道はそれに続くものだ。

アップルの長年のライバルであるマイクロソフトは、すでにOpenAIに投資していることから、今後のOpenAIの利益がどのように配分されるのか、複雑な状況になっている。

アップル(Apple)はAI分野への参入が遅れているかもしれないが、懸命に取り組んでいることは間違いない。

2024年6月に開催された世界開発者会議「Worldwide Developer Conference(WWDC)」で、アップルはChatGPTを開発したOpenAIのAI機能を「Apple Intelligence」に組み込むために、同社と提携することを発表した。そしてOpenAIの次の資金調達ラウンドでアップルが投資を検討していることをウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)が8月29日に報じた。そのラウンドでのOpenAIの評価額は1000億ドル以上になると見込まれている。

このアップルの動きは、OpenAIとのビジネス上の関係をさらに強固なものにする一方で、長年のライバルであり、OpenAIに130億ドルを投資したとされるマイクロソフト(Microsoft)を不利な状況に追い込む可能性がある。加えて、逆風にさらされながらも引き続きAI分野を支配しているOpenAIに対してテック大手などが関わりを持ちたがっていることを示している。

eMarketer(Business Insiderも所有するアクセル・シュプリンガーの子会社)のジェイコブ・ボーン(Jacob Bourne)は、アップルによるOpenAIへの投資の可能性について「アップルらしからぬ計画」だが、これは「AI開発における激しい競争と高いリスクを浮き彫りにしている」と述べている。

「この投資は、マイクロソフトがOpenAIの主要な支援者として果たしてきた役割を希薄化する一方で、AI分野においてマイクロソフトをはじめとした主要企業が競争力を維持するために、パートナーシップを多様化させているという状況を反映している」

WSJによると、今度の資金調達ラウンドには、マイクロソフトやジョシュア・クシュナー(Joshua Kushner)が創業したベンチャーキャピタルであるスライブ・キャピタル(Thrive Capital)も再度参加する可能性がある。またブルームバーグによると、AIチップメーカーのエヌビディア(Nvidia)も参加を検討しているという。

とはいえ、マイクロソフトは現在のOpenAIへの投資状況から、同社の利益の49%を受け取る権利を有しており、今後アップルやその他の企業が得られる利益がどうなるのか、複雑な状況になっている。