故宮博物院のチケットの大半がダフ屋に買われていた 中国

AI要約

中国・北京市の故宮博物院は、ピーク時間帯のチケットの99%がダフ屋に買い占められているため、公平性を保つために様々な対策を講じている。

チケット価格の違いや自動化されたチケット予約への対策など、故宮博物院は来場者のアクセス改善に取り組んでいる。

今後は、国慶節やメーデー連休などの繁忙期にもアクセシビリティ対策が拡大される予定である。

故宮博物院のチケットの大半がダフ屋に買われていた 中国

【CNS】国連教育科学文化機関(ユネスコ、UNESCO)世界遺産である中国・北京市の「故宮博物院(The Palace Museum)」は、多くの来場者に秩序ある見学を提供するため、チケットを買い占めるダフ屋と闘っている。というのも、ピーク時間帯の入場チケットの99パーセントが実はダフ屋によって買い占められていたことが、最近明らかになったからだ。

 夏休みで故宮を見学したい家族連れや旅行者は多いが、その多くはチケットの確保に大変苦労している。最近の報道によると、ダフ屋がチケットを1枚1100元(約2万2363円)で転売しており、中には入場口の現場で1600元(約3万2528円)という高値で売られていたケースもあったという。

 一方、公式予約システムで販売されているチケットは、夏のピークシーズンでもわずか60元(約1220円)なのだ。

 チケット購入の公平性と消費者の権利保護のため、故宮博物院は旅行会社と個人入場者のチケット在庫を隔離する措置を実施し、旅行会社が一般入場者向けのチケットを購入できないようにした。

 また、自動化されたチケット予約の不正取得に対抗するため、時間分割チケット発売という戦略を導入した。チケット需要が高い時間帯に、一定間隔でチケットを小分けに販売することで、自動取得ツールによる大量購入を防ぐことが目的だ。

 市場監督当局は、転売目的でチケットを瞬時購入するためのソフトウェアの使用は明確な犯罪行為であると表明している。

 故宮博物院は、非常に旺盛な需要に応えるため、平日の受付定員を4万人に制限しながら、チケットの販売枚数を約25パーセント増やし、夏場の来場者のアクセスを改善するとしている。

 また、今回の繁忙期におけるアクセシビリティ対策は、今後の国慶節やメーデー連休などにも拡大される予定だという。

 なお、未成年者、障害者、現役軍人、消防士並びに恵まれない人々への無料入場は従来通り継続される。(c)CNS/JCM/AFPBB News

※この記事は、CNS(China News Service)のニュースをJCMが日本語訳したものです。CNSは1952年に設立された中華人民共和国の国営通信社です。