北朝鮮の金総書記、地方開発推進へ医療施設など建設指示=KCNA

AI要約

北朝鮮の金正恩総書記が地方で工場の整備や医療・科学・教育施設の建設を促進する方針を打ち出した。

党は10年間で地方に20の近代化された工場を設立する政策を採択し、地方開発を加速させることを目指す。

金総書記は近代的な医療施設の建設を優先するよう命じ、農業と地方の近代化を進める姿勢を示している。

北朝鮮の金総書記、地方開発推進へ医療施設など建設指示=KCNA

Hyonhee Shin

[ソウル 2日 ロイター] - 北朝鮮の金正恩朝鮮労働党総書記は8月31日、高官会議を開き、地方で工場のほか医療、科学、教育施設を整備するよう求めた。国営の朝鮮中央通信(KCNA)が2日報じた。

党は今後10年にわたり毎年少なくとも20の地方で近代化された工場を開設することを目指す政策の下、地方の開発を加速させる「新たな重要な決定」を採択しようとしているという。

KCNAによると、金総書記は都市や郡における医療、科学、穀物管理施設の建設が地方開発を加速・改善する上で不可欠な急務だと指摘。「地方に軽工業工場を建設するだけでは、全国の地方人民に持続的で高度な物質的・文化的生活を提供するには不十分だ」と述べた。

その上で、いかなる困難があっても「必ず」近代的な医療施設の完成を優先するよう命じた。

KCNAによると、金総書記は市と郡の病院を建設することが自身の第一の悲願だとし、それを実現すれば、相対的に劣る地方の医療状況を改善し、地方住民の生活と安全、健康促進に大きく貢献できると述べた。

北朝鮮経済は農業に大きく依存しているが、核・ミサイル開発を巡る制裁や自然災害の影響で食料不足が続く中、金総書記は農業と地方の近代化を目指している。