フーシ派がタンカーを爆破 危惧される原油の大量流出  

AI要約

中東イエメンの反政府武装勢力フーシ派が紅海で乗っ取ったギリシャ船籍のタンカーに爆薬を仕掛け、爆発させる映像が公開された。

原油100万バレルを積んだタンカーはフーシ派の攻撃を受け、乗組員は救助されたため無人状態になっていた。

欧米諸国と国連は原油流出が紅海の生態系に深刻な影響を与える可能性があると警告している。

フーシ派がタンカーを爆破 危惧される原油の大量流出  

サナア、イエメン、8月30日 (AP) ― 中東イエメンの反政府武装勢力フーシ派は8月29日、紅海で乗っ取ったギリシャ船籍のタンカーに爆薬を仕掛け、爆発させる映像を公開した。この爆発で油の大量流出が危惧されている。

 原油100万バレルを積んだタンカー「スニオン」は8月21日、フーシ派の攻撃を受けた。

フィリピン人とロシア人乗組員25人と4人の保安要員は同船を放棄、フランス海軍の駆逐艦に救助され、ジブチに移送されたため、タンカーは無人状態だった。

 29日に公開された映像では、武装したフーシ派戦闘員が6カ所の油槽のハッチに爆薬を仕掛け、遠隔操作で爆破させる瞬間が捉えられている。

 欧米諸国と国連は、スニオンからの原油流出が紅海を住処(すみか)とするサンゴ礁と野生生物に壊滅的な打撃を与える可能性があると警告している。

 フーシ派は、昨年10月にガザ地区で戦争が始まって以降、ミサイルや無人偵察機で80隻以上の船舶を標的にしてきた。 

 反体制派は、ハマスに対する攻撃をやめさせるために、イスラエルや米英とつながりのある船舶を標的にしていると主張。 しかし、攻撃された船舶の多くは、イラン向けのものも含め、紛争とはほとんど関係がない。

 

(日本語翻訳・編集 アフロ)