出席株主の86%が賛成した…SK「100兆ウォン規模のエネルギー企業」誕生=韓国

AI要約

SKイノベーションがSK E&Sとの合併により超大型エネルギー企業を設立することが決定し、アジア太平洋地域で最大規模の民間エネルギー企業となる。

合併により2030年に営業利益20兆ウォンの達成目標を掲げており、パク・サンギュ社長は株主親和政策の実行を強調している。

一方、国民年金を含む大株主の一部が株式買い取り請求権を行使する可能性があり、現在の株価と買収予定価格の差異が注目されている。

出席株主の86%が賛成した…SK「100兆ウォン規模のエネルギー企業」誕生=韓国

SKイノベーションがSK E&Sを吸収合併し、資産100兆ウォン(約10兆803億円)、売り上げ88兆ウォン規模の超大型エネルギー企業が誕生する。アジア太平洋地域で最大規模の民間エネルギー企業だ。

SKイノベーションは27日に開いた臨時株主総会で出席株主の85.75%がSK E&Sとの合併案に賛成し案件が通過したと明らかにした。SK E&Sもこの日株主総会を開き合併案を承認した。1999年にSK E&SがSKイノベーションから分割され都市ガス持ち株会社として独立してから25年ぶりに再統合することになった。合併法人は11月1日に正式にスタートを切る。今後SK E&Sは社内独立企業(CIC)の形態を維持し、組織や人材構成など特別な変化なく独自経営を継続する計画だ。

合併は株主総会出席株主の3分の2以上、発行株式数の3分の1以上の賛成で承認される。今回のSKイノベーションの株主総会出席率(議決権委任含む)は62.76%だった。株主総会に参加した外国人株主の95%が賛成票を投じた。世界最大の議決権諮問機関であるISSとグラスルイスが合併案賛成を勧告した影響とみられる。

SKイノベーションはSKエネルギーやSKオンなど子会社9社を率いており、石油精製、石油化学、潤滑油など化石燃料基盤のエネルギー企業だ。保有資産は86兆ウォン水準だ。SKの子会社であるSK E&Sは液化天然ガス(LNG)と水素、再生可能エネルギーなどが主力で、資産規模19兆ウォンの未上場企業だ。SKイノベーション関係者は「エネルギーポートフォリオ競争力が強化されると期待される。今後世界のエネルギー市場の要求に対応できるエネルギーソリューションパッケージ会社に成長する計画」と話した。

SKイノベーションは合併により2030年には償却前営業利益が2兆2000億ウォン以上になると予想した。営業利益20兆ウォンの達成が目標だ。SKイノベーションのパク・サンギュ社長は「合併完了後に多様な株主親和政策を積極的に検討し実行していく」と話した。合併法人設立前までに解決すべき課題は少なくない。SKイノベーションとSK E&Sの合併比率は1対1.1917417だ。6.2%を持つ2大株主である国民年金は「株主価値毀損懸念」を理由に反対意見を明らかにした。国民年金がもし保有株式全量に対して株式買い取り請求権を行使すれば6800億ウォン水準だ。SKイノベーションが用意した買い取り金額限度8000億ウォンの85%だ。

ここにSKイノベーションの発行済み株式の50%ほどを保有する小額株主の動きが変数だ。現在の株価は27日終値基準10万9800ウォンで、買収予定価格の11万1943ウォンを下回っているからだ。株式買い取り請求権で差益を狙える状況だ。これらが株式買収請求に出ればSKイノベーションが設定した買い取り金額限度を超過しかねない。理事会議決を通じて買い取り金額限度を高めるか買い取り予定価格を変えなければ合併が失敗に終わる恐れもある。株式買い取り請求期間は28日から来月19日までだ。

一方、SK E&Sは26日に公示を通じて都市ガス系列会社7社を子会社に持つ中間持ち株会社E&Sシティガスを設立すると明らかにした。これら7社は現在SK E&Sの売り上げの半分を担っている安定的収益源だ。SK E&Sに3兆1350億ウォンを償還可能転換優先株式形態で投資した世界的ファンド運用会社コールバーグ・クラビス・ロバーツ(KKR)との契約対象をE&Sシティガスに変えるための措置だ。2026年下半期に到来するKKRの投資ファンド満期時点でKKRが普通株に転換することにすればKKRは合併SKイノベーションの株式5%以上を保有する主要株主になる。