ガザで唯一の動物園 避難続く 飼育員「エサは乾いたパンのみだ」

AI要約

ガザ地区唯一の動物園は、イスラエル軍の攻撃にさらされる度に動物と一緒に避難を続けており、飼育員はエサが乾いたパンしか与えられない状況であると訴えている。

衝突が始まった2023年10月以降、動物園は避難所として市民に解放され、飼育員と動物が一緒に避難を続けている。攻撃により動物の数は40頭まで減少し、飢えやストレスによりライオンもやせ細っている。

動物園はガザから出ることができず、アフメドさんは賑わいが戻ってくることを願い、適切な食料を提供してほしいと訴えている。

ガザで唯一の動物園 避難続く 飼育員「エサは乾いたパンのみだ」

 ガザ地区で唯一の動物園は、イスラエル軍の攻撃にさらされる度に動物と一緒に避難を続けています。飼育員が取材に応じ「エサは乾いたパンのみだ」と訴えました。

 かつては、多くの子どもたちでにぎわったガザ地区唯一の動物園も、2023年10月、イスラエルとハマスの衝突が始まって以降、状況は一変したといいます。

「私たちにとって動物は家族です。彼らのうちの誰かが病気になったり亡くなったりすると、家族の一員のように悲しみます」(ラファ動物園飼育員のアフメド・ジュマーさん、以下同)

 動物園は避難所として市民に解放されてきましたが、攻撃は日に日に激しさを増していきました。その度に飼育小屋を運び、飼育員らも動物と一緒に避難をする日々が続いています。

「避難の際に動物を落ち着かせる麻酔薬がなかったため、特に肉食動物に関しては困難でした。いま彼らに食べさせてあげられるのは、乾いたパンだけです。パンを水に浸してライオンに与え、ほかの動物にも同じことをしています」

 300頭以上いた動物は、攻撃や飢えによって40頭まで減りました。ライオンもかなりやせ細っているように見えます。動物も人間と同じくガザから出る事はできません。それでもアフメドさんは賑わいが戻ってくることを信じ、できる限りの事を続けています。

「ガザから避難させることができないのであれば、せめて適切な食料を提供してほしい」

(ANNニュース)