シリア避難民キャンプに簡易プール 大喜びの子どもたち
シリア北部アレッポの避難民キャンプに設置された簡易プールが、子供たちにとって貴重な娯楽の時間となっている。
NGOのボランティアにより構築された簡易プールは、戦争と貧困に苦しむ子供たちに暑さをしのぐ機会を提供している。
内戦により50万人以上が死亡し、数百万人が避難を余儀なくされているシリアで、子供たちの笑顔を取り戻す取り組みが行われている。
【8月27日 AFP】シリア北部アレッポ(Aleppo)の辺境にある避難民キャンプに、組み立て式の簡易プールがボランティアにより設置された。うだるような暑さの中、キャンプで暮らす子どもたちは、水しぶきをあげながらプールを楽しんだ。
簡易プールはNGOの「Smile Younited」のボランティアにより三つ設置された。戦争と貧困によって心に傷を負った少年少女たちにとって、貴重な娯楽の時間となった。
避難民キャンプで暮らし、15人の孫がいるという女性は「この子たちは一度もプールを見たことがないし、プールというものを知らない。貧困にあえいでいて、こういう簡易プールでさえ泳いだこともない。ここの子どもたちは強い日差しの下、空腹や喉の渇きに耐えながらテントで暮らしてきた」と話した。
簡易プールを設置したNGOのメンバーは「この取り組みは子どもたちに暑さをしのいでもらおうというもの。水辺の行楽地をキャンプ内に持ち込む、というアイデアだった。おそらくここの子どもたちはリゾートやプールに遊びに行くことすら知らないだろうから、キャンプにプールを届けたいと思った。簡易プールを設置して、水を満杯に入れ、子どもたちが泳げるようにした」と経緯を説明した。
2011年の反政府デモに端を発したシリアの内戦では、これまでに50万人以上が死亡し、数百万人が避難を余儀なくされている。
映像は7月に撮影。(c)AFPBB News