南シナ海で中国とフィリピンの船衝突 6日前と同じ海域、緊張高まる

AI要約

中国海警局とフィリピン当局の間で南シナ海での船舶衝突事件が発生。中国側はフィリピン船が不法侵入し責任があると主張し、フィリピン側は人々に危険が及ぶ攻撃的な行為だと非難。

サビナ礁での衝突が続く中、中国とフィリピン間の緊張が高まっている。両国は領有権を主張し、海域を巡って対立が続いている。

フィリピン船は現地漁師たちへの支援活動を行っていたが、エンジン不具合を起こし提供を中止。貿易路の拓く中で海上摩擦が増加している。

南シナ海で中国とフィリピンの船衝突 6日前と同じ海域、緊張高まる

 中国海警局は25日、南シナ海のサビナ礁(中国名・仙賓礁)付近の海域で、海警局の船にフィリピン籍の船が故意にぶつかる事案があったと発表した。一方、フィリピン当局は同日、「中国側から接近し、衝突を引き起こした」と発表した。この海域では19日にも両国船の衝突事案があったばかりで緊張が高まっている。

 サビナ礁はフィリピンの排他的経済水域(EEZ)内にあり、中国も領有権を主張。中国側は「フィリピン船が不法侵入し、取り締まり措置を講じた。責任はフィリピン側にある」と説明した。

 一方、フィリピン当局の声明によると、フィリピン船は、漁業水産資源局の船で、地元の漁師たちに燃料や食料などの物資を提供する目的で航行。衝突や中国船による放水によってエンジンが不具合を起こし、物資の提供を途中で取りやめたという。

 衝突によるけが人はいなかったものの、「攻撃的で違法な行為は、フィリピン人乗組員や漁師に深刻な危険をもたらした」と中国側を非難した。