ハリス氏が米民主党候補受諾演説…「金委員長のような独裁者に擦り寄らない」(2)

AI要約

ハリス氏は中産層の構築を政策目標とし、トランプ氏を批判。

中絶権や不法移民問題にも触れ、自身の過去やビジョンをアピール。

ハリス氏は演説で自らを中産層の大統領と位置付け、トランプ氏を攻撃。

政策的目標では中産層の構築を提示した。ハリス氏は「私の出身背景も中産層」とし「強力な中産層が米国の成功に重要であるため、強く、そして成長する未来を開く新しい道を設計し、中産層を構築することが、大統領職の決定的な目標になるだろう」と述べた。

一方、トランプ氏に対しては「金持ちの大統領」と規定した。ハリス氏は「トランプは中産層でなく自身と億万長者のの友人のために戦っている」とし「彼らのために国家負債を5兆ドルまで増やすもう一つの税金減免を提供しながら、中産層には年間4000ドルの税金負担を与える」と主張した。そして「1億人以上の米国人に恩恵を与える中産層減税案を通過させる」と公約した。

選挙のもう一つの争点である中絶権に関しては「トランプは全国的な中絶禁止法を制定しようとする」とし「一言でいうと正気でない(out of mind)」と強調した。ハリス氏は「トランプに『なぜ女性を信頼しないのか』と問わなければいけない」とし「私は議会が生殖の自由に関連した法案を通過させれば、大統領として誇らしくその法に署名する」と述べた。

ハリス氏は自身をトランプ氏と異なる「中産層の大統領」という点を浮き彫りにする過程で演説時間の3分の1に相当する13分以上も使用し、19歳の時にインドから米国に留学した母と自身の成長期、義父に性的虐待を受けた友人を見て検事になったという話などをした。ミッシェル・オバマ氏が演説で強調した「何かをしよう(Do something)」を連想させる「それについて何かをしよう(Do something about it)」という言葉に言及しながら、これは母の教えだったとも話した。

一方、トランプ氏が集中攻撃している不法移民問題などへの言及はわずか1分にすぎなかった。「昨年最も強力な国境法案を作ったが、トランプが選挙に打撃を与える可能性があると考えて共和党に交渉破棄を命令した」とし、移民者急増の原因よりも選挙を控えて行われた立法の失敗を強調する形に近かった。

この日、ハリス氏の受諾演説時間の38分は先月のトランプ氏の歴代最長演説(93分)の半分にもならず、全国大会初日にバイデン氏がした事実上の告別演説(40分)よりも短い。またハリス氏はこの日、トランプ氏の名前に15回以上も言及し、トランプ氏を積極的に攻撃した。

一方、先月のトランプ氏の受諾演説では当時の民主党大統領候補だったバイデン氏にわずか1回だけ言及された。ハリス氏とトランプ氏は来月10日にABC放送局が主管する最初のテレビ討論を控えている。