バイデン氏、岸田首相の指導力は「歴史的だった」とたたえる

AI要約

バイデン米大統領は、岸田文雄首相の不出馬を受けて感謝の意を表明し、岸田氏のリーダーシップを称賛した。

岸田氏との協力により日米同盟を強化し、国際的な取り組みに活躍したことを賞賛。

バイデン氏とパテル副報道官は岸田氏に深い感謝を示し、次期首相との協力を強調した。

バイデン氏、岸田首相の指導力は「歴史的だった」とたたえる

 バイデン米大統領は14日、岸田文雄首相が自民党総裁選への不出馬を表明したことを受けて声明を発表し、「岸田氏の指導力はまさに歴史的だった」と称賛した。「今後も感謝を込めて、彼を友人と呼ぶ」と述べ、自身と同じように所属政党内の圧力に屈する形で首相の座を降りる岸田氏をねぎらった。

 バイデン氏は声明で「(2021年10月の)岸田首相の就任から約3年間、日米同盟を新たな高みに引き上げるために協働してきた。断固とした勇気と明快な道徳観に導かれ、岸田氏は世界での日本の役割を変貌させた」とたたえた。

 国家安全保障戦略の改定、日米韓の連携強化、ロシアの侵略を受けたウクライナへの支援などの実績を挙げ、「岸田氏がこうした行動をとったのは、簡単だからではなく、正しいことだと固く信じたからだ」と指摘。「首相のリーダーシップのおかげで、日米同盟の未来はかつてなく強く、明るくなった。岸田氏の勇気ある指導力は太平洋の両側で何十年にもわたって忘れられないだろう」と賛辞を贈った。

 米国務省のパテル副報道官も14日の記者会見で「岸田氏は米国の並外れた友人であり、確固とした協調と使命感のある指導力に深く感謝している」とたたえた。また「次期首相が誰になっても、日本と協力して、今後も同盟を深化させていくことに疑いはない」と強調した。

 バイデン氏は7月、民主党内から再選を断念するよう圧力が高まったことを受け、11月の大統領選から撤退した。来年1月までの任期中はホワイトハウスにとどまる。大統領選はバイデン氏が後継に推薦したハリス副大統領と共和党のトランプ前大統領の対決となる。【ワシントン秋山信一】