「新しい時代は新しいリーダーで」…バッハIOC会長、再選目指さず退く

AI要約

国際オリンピック委員会(IOC)のバッハ会長が来年に退任することを宣言した。彼は12年間の任期を終え、3選以上はせず新しいリーダーが必要だと述べた。

バッハ会長は世界的な問題に関しては積極的な姿勢を取れず批判を受けてきたが、大会の収入を増やすなど良い評価も得てきた。

来年3月に次期IOC会長の選挙が行われる見通しであり、候補としては世界陸上連盟のセバスチャン・コー会長、国際自転車競技連合のダビッド・ラパルティアン会長などが挙げられている。

国際オリンピック委員会(IOC)のバッハ会長が12年間の任期を終え来年に退くと宣言した。

ロイター通信をはじめとする海外メディアは「バッハ会長は11日にパリで開かれたIOC総会で、任期延長に向け関連IOC規定に手を入れることはないだろうと宣言した。2期目の任期が終わる来年末で会長職を退く意向を明らかにしたもの」と報道した。

ドイツのフェンシング選手出身で1976年のモントリオール五輪の金メダリストであるバッハ会長は現役引退後に弁護士として活動していたが、1991年にIOC委員になった。その後2013年にIOC会長選挙に出馬して当選したし、8年間の最初の任期を務めた後、2021年に再選に成功し4年間の追加任期を遂行中だ。

IOCの規定によると会長の任期は8年。一度だけ延長が可能で、追加任期は4年に制限される。バッハ会長が3選以上に挑戦するには関連規定を先に改定しなければならないが、先制的に再任の意向がないことを明らかにし関連議論が起きないようにした。

バッハ会長は在任期間中に「温和で合理的な改革家」のイメージを維持してきた。五輪などIOCが主管する大会の中継権とマーケティング収入を大幅に増やし、これを通じて加盟国への配当金を増額して良い評価を受けた。ウクライナ戦争、ロシアのドーピングなど世界的な問題に断固とした声を出せないことは玉に傷に挙げられる。

これといった反対派がおらず広く尊敬と信望を受けて活動したため彼の再任を望むIOC委員は少なくなかった。だが会長自身が任期後に退陣することを公言し関連議論は水面下に沈むことになった。これと関連してバッハ会長は「新しい時代には新しいリーダーが必要だという結論を下した」と言及した。

次期IOC会長選挙は来年3月にギリシャで開催される総会で行われる。バッハ会長が退陣を宣言し五輪後に次期会長の座をめぐり激しい水面下での角逐戦が広がる見通しだ。現在までは次期選挙出馬を宣言した人物はいないが、専門家らは世界陸上連盟のセバスチャン・コー会長、国際自転車競技連合のダビッド・ラパルティアン会長などを潜在的候補群として取り上げている。

これと関連しロイターは「バッハ会長は来年末までの任期を保障されるが、新たな当選者が来年3月の選挙を通じて登場すれば6月ごろに権力を早期委譲するという構想を持っている」と伝えた。