温暖化と大雨で氷河湖が決壊、アラスカで「未曽有の」洪水
アラスカ州で氷河の融解による洪水が発生し、ジュノーの住宅や道路が水に浸かる大規模な被害が発生。
氷河湖の決壊による洪水が未曽有の規模で発生し、気候変動の影響で氷河の溶解が進んでいる。
洪水による被害が広範囲にわたり、避難勧告が出され、約40人が避難所で過ごした。
(CNN) 米アラスカ州で6日、氷河の融解による湖の増水で河川が氾濫(はんらん)し、流域にあるジュノーの住宅や道路が水に浸かる大規模な洪水が発生した。
当局によると、メンデンホール峡谷を流れるメンデンホール川の一帯で氷河湖の決壊による洪水が発生した。当局者は「未曽有の」洪水と形容している。
気候変動の影響で、氷河湖の決壊は2011年以来、例年のように起きている。アラスカなど北極圏は、世界平均の2倍のペースで温暖化が進んでいる。
このためにメンデンホール氷河やスーサイド氷河が溶けて洪水を引き起こした。
市当局によると、7月に例年の約2倍の雨が降った影響で、スーサイド盆地の湖が8月1日に決壊。この水が流れ込んでメンデンホール川の水位が急激に上昇し、当局は5日、住民に避難を呼びかけた。
今年の洪水は例年以上に広範に及んでおり、アラスカ当局がフェイスブックに掲載した写真には、住宅や車が水に浸かった様子が映っている。
けが人は手でおらず、市が開設した避難所では約40人が一夜を明かした。
アラスカ州のマイク・ダンリービー知事は災害宣言を発令した。
その後洪水は収まり、氷河湖や河川の水位も低下している。