今年上半期、自然災害で全世界の経済損失が1270億ドルに

AI要約

世界的な自然災害からの経済的損失が18兆円に達することが報告された。

今年上半期の自然災害損失額は昨年同期間より21%少ないが、過去10年間の平均より31%多い。

特に嵐や大雨が損失額に影響し、米国での経済損失が多いことが指摘されている。

今年上半期、世界的に嵐や洪水など自然災害から出た経済的損失が18兆円に達することが分かった。

世界最大規模の再保険会社スイス・リー(Swiss Re)研究所は、今年1~6月に各種災害や事故で発生した経済的損失額が全世界で1270億ドル(約18兆6140億円)に達することが推算されると7日(現地時間)、明らかにした。このうち70億ドルは自然災害ではない人災損失額だ。全体損失の95%に該当する18兆円強が嵐や雷雨、洪水、ひょうなど自然災害から発生した格好だ。

今年上半期、自然災害損失額である1200億ドルは昨年同一期間(1520億ドル)に比べて21%少ない。ただし、過去10年間の上半期平均(910億ドル)に比べると31%多い。

特に保険会社が抱え込んだ金額は600億ドル程度で、このうち米国で発生した損失額が70%を占める。研究所は米国で頻発している嵐が損失に影響を及ぼしたとみている。研究所は「米国で今年上半期に10億ドル以上の経済損失を誘発した嵐だけで12個あった」とし「米国で強力な大陸性嵐に伴う被害額は2008年以降、年平均約8%増加するものと把握される」と伝えた。

大雨ももう一つの経済損失要因に挙げられる。アラブ首長国連邦(UAE)やドイツ、ブラジルで集計された水害被害額は全世界自然災害保険損失額の14%を占めた。これら地域で急速な都市成長や土地利用変化、排水システムの不足、乾燥した土壌などが大雨被害を増やしていることが分かった。