ウクライナ侵攻に対する「中立」とは? 来日中のスイス大統領が会見

AI要約

スイスのアムヘルト大統領が日本との国交樹立160周年を記念して来日中、中立政策について語った。

スイスはウクライナ侵攻に対し武器供与は行わず、EUと連携してロシアに対する経済制裁を実施。

アムヘルト氏は中立と経済制裁の両立を強調し、ウクライナへの武器供与について議論中。

ウクライナ侵攻に対する「中立」とは? 来日中のスイス大統領が会見

 日本とスイスの国交樹立160周年に合わせて来日中のスイスのアムヘルト大統領が7日、東京都港区の在日スイス大使館で記者会見した。ロシアによるウクライナ侵攻が続く中、永世中立国・スイスが目指す「中立」のあり方について語った。

 2022年に始まったロシアのウクライナ侵攻をめぐり、スイスはウクライナへの武器供与はしていない一方、欧州連合(EU)などと歩調を合わせてロシアに対する経済制裁を実施している。

 アムヘルト氏は、「ロシアへの経済制裁と中立政策は矛盾しない。ウクライナ侵攻では誰が攻撃し、誰が攻撃されているのかが明確。経済制裁は公正で正当だ」と述べた。その上で、「中立は、何も考えないということではない。国際法に基づいて行動している」と強調した。

 ウクライナへの武器供与については、「中立国として直接的にはできない」としつつ、ドイツなど第三国を経由してスイスでつくられた武器を間接的に供与することについては、「可能にする法改正について議会で議論している」と語った。