日銀の利上げがきっかけ?…「キャリートレード」が世界の株価を圧迫している理由(海外)

AI要約

「円キャリートレードの巻き戻し」が世界中の株価を圧迫している。

日銀の利上げとFRBの利下げの可能性は、円高に伴うマージンコールを引き起こした。

8月5日に株価が急落したが、市場の専門家によれば、その原因の多くは円キャリー・トレードの世界的な解消にあるという。

FRBによる利下げが予想される中、先週、日本銀行が予想外に金利を0.15%引き上げたため、円高が進んだ。その結果、マージンコールが相次ぎ、投機筋はポジションを解消して株を売るようになった。

日銀の利上げがきっかけ?…「キャリートレード」が世界の株価を圧迫している理由(海外)

「円キャリートレードの巻き戻し」が世界中の株価を圧迫している。

近年、投資家は高利回りの資産に投資するため、低金利の日本円で借り入れを行っていた。

日銀の利上げとFRBの利下げの可能性は、円高に伴うマージンコールを引き起こした。

8月5日に株価が急落したが、市場の専門家によれば、その原因の多くは円キャリー・トレードの世界的な解消にあるという。

キャリートレードとは、投資家がゼロ金利に近い日本円を借り入れ、その資金を株式や債券など世界中の高利回り資産に振り向けることを指す。

「今回の暴落は、いわゆるキャリー・トレードの解消に起因するところが大きい」と、エド・ヤルデニ(Ed Yardeni)はヤフー・ファイナンスに語った。

通常、日本で調達された安い資金は利回りの高い米国債に振り向けられ、投資家は日本銀行とアメリカ連邦準備制度理事会(FRB)が設定した金利の差額を受け取る。

しかし、2022年11月に始まった株高以来、株式市場を煽る長期的な強気のように、リスクオンのセンチメントが強い時には、円キャリートレードは株式のような他の資産にも波及している。

「彼らはその資金をマグニフィセント7、メキシコの資産、ブラジルの資産など世界中に投資し、その一部はそこまで行かずに日本の株式市場に流れた」とヤルデニは指摘する。

しかし、FRBによる利下げが予想される中、先週、日本銀行が予想外に金利を0.15%引き上げたため、円高が進んだ。その結果、マージンコールが相次ぎ、投機筋はポジションを解消して株を売るようになった。

「その証拠は世界的な売り圧力だ。これは、日本で0%の金利で多額の資金が調達され、世界の他の地域で投機に使われたことを示唆している。だから、すべてが崩壊し、多くのマージンコールが発生した。それはかなり急速に進み、週末までに解消されるだろう」とヤルデニは説明した。

ソシエテ・ジェネラル(Societe Generale)の5日のメモによると、円キャリートレードの解消は過去最大になるという。