韓国驪州で気温40度…週末まで窒息しそうな猛暑(2)

AI要約

猛暑による死亡者や温熱疾患患者の増加が報告されている。熱中症による死亡者や救急搬送が相次ぎ、プロ野球の試合でも観客が影響を受けている。

韓国全土で合計1546人の温熱疾患患者が集計され、11人が死亡した。また、沿岸海域でも高水温と低塩分水が流入し、養殖業に損害をもたらしている。

中国からの低塩分水が流入した済州は、ヒラメの養殖場で被害を受けており、塩分濃度の低下が問題となっている。

猛暑による被害も続出している。慶尚南道などによると、猛暑特報が発令された3日午後4時54分ごろ、昌原市馬山合浦区(チャンウォンシ・マサンハッポグ)の畑で50代の女性が倒れているのが発見された。消防当局が現場に到着した時には体温が41度に上り意識がなかったという。この女性は近くの病院で応急処置を受けた後、大邱市内の病院に搬送されたが、同日夜に死亡した。

同日午後、昌寧郡昌寧邑(チャンニョングン・チャンニョンウプ)と光州市金湖洞(クァンジュシ・クムホドン)でもそれぞれ70代と80代の女性が倒れて病院に運ばれたが結局死亡した。

プロ野球の試合中の球場で観客6~7人が温熱疾患を訴えて救急車で搬送されたりもした。各球団によると、3日にソウルの蚕室(チャムシル)球場で行われた斗山(トゥサン)ベアーズとキウム・ヒーローズの試合と、同日に蔚山(ウルサン)の文殊(ムンス)球場で行われたれたロッテ・ジャイアンツとLGツインズの試合で、観客の中から温熱患者が発生し救急車で搬送されたり球団医務室などで手当てを受けたりした。

温熱疾患者が続出するとKBOは4日午後5時に試合開始が予定されていたLGツインズ対ロッテ・ジャイアンツの蔚山での試合、キウム・ヒーローズ対斗山ベアーズの蚕室での試合を中止することにした。2日には蔚山文殊球場で行われる予定だったLG対ロッテ戦が、2015年に1日の最高気温が35度以上の状態が2日以上続くと予想される時に試合の中止を可能とすることを定めた猛暑規定が制定されてから初めて中止されており、今回はそれぞれ2番目と3番目の事例となった。

韓国疾病管理庁によると、5月20日から今月3日までに全国で合計1546人の温熱疾患者が発生したと集計されており、このうち11人が死亡したものと推定される。

一方、先月31日に沿岸海域に高水温警報が発令された済州では、中国発の低塩分水まで流入して、養殖場5カ所でヒラメ3600匹以上が死に、5000万ウォン(約534万円)相当の被害が発生した。高水温警報は水温が28度以上の日が3日以上続く時に発令される警報だ。低塩分水は塩分濃度が26psu(実用塩分単位)以下の海水を意味する。条件によって異なるが、1psuは海水1キログラム当たりに含まれる塩分が概ね1グラムほどになるという意味だ。

済州では先月30日に馬羅島(マラド)から南西に28マイル地点付近で塩分濃度が26psuである水域が観測された。平年夏の済州近海の塩分濃度の30~32psuより最大6psu低い塩度だ。最近中国南部地方の集中豪雨などにより揚子江の放流量が増え、こうした低塩分の水域が海流と風に乗り済州周辺に流入しているという。