【独自解説】貧困の幼少期から国民的歌姫、そしてファーストレディへ…“中国の美空ひばり”習近平国家主席の妻・彭麗媛氏が要職に起用される!? 「計算高く、気が強く、頭の良い女性」夫・習主席が“頭が上がらない”ワケ

AI要約
習近平国家主席の妻・彭麗媛氏の存在感が強まっており、彭氏の出自や経歴、今後の動向が注目されている。彭氏は文化大革命の時代を生き抜いてきた歌姫であり、習氏よりも先に有名になった人物である。2024年7月に開催される中国の『3中全会』が重要視されており、経済政策や人事に関する重要な決定が行われる。彭氏が要職に就く可能性も取りざたされている。彭麗媛氏は飢饉や文化大革命の時代を経験し、苦難の中で成長してきた。彼女は若いうちから人民解放軍の歌姫として活躍し、『中国の美空ひばり』として知られる存在である。
【独自解説】貧困の幼少期から国民的歌姫、そしてファーストレディへ…“中国の美空ひばり”習近平国家主席の妻・彭麗媛氏が要職に起用される!? 「計算高く、気が強く、頭の良い女性」夫・習主席が“頭が上がらない”ワケ

 近頃、中国国内外で強まっているのが、習近平国家主席の妻・彭麗媛(ほう・れいえん)氏(61)の存在感です。習主席が「彭氏の夫」と言われていた時期もあったという、超有名人・彭氏の正体とは?執務室の写真に見る習氏の心理とは?元『産経新聞』特派員・福島香織氏、元『朝日新聞』特派員・峯村健司氏のダブル解説です。

 2024年7月15日~18日まで中国・北京で、党の最重要政策(経済や不動産危機など)の方針や人事を決定する『3中全会』が非公開で開催。特に注目されているのが人事です。習主席の妻・彭氏が要職入りするのではないかといわれます。彭氏は山東省生まれで、娘が1人います。父は文化会館の館長、母は舞台女優という家系です。

Q.『3中全会』は、中国にとって非常に重要な会議ですよね?

(元『朝日新聞』特派員・峯村健司氏)

「5年に1度開かれて、経済政策をどうするかを決める会議です。実は、2023年・秋に開かれるのではないかといわれていましたが、なかなか開かれず、どうしてだろうと思っていました。内情を聞くと、中国の経済がかなり悪く、どういう経済政策を出すのかに頭を痛めていたのと、高官たちがいろんな腐敗で調査を受けていて、その処分をどうしようかと人事に悩んでいたという2つの要因で遅れたということです」

Q.彭麗媛氏は、どのような家庭に生まれたのですか?

(元『産経新聞』特派員・福島香織氏)

「彭氏は1962年生まれですが、『3年大飢饉』というものすごい飢饉の翌年なので、食べ物のない貧困の中で生まれました。両親が非常に文化的・知的な仕事をしているのですが、彼女が4~5歳の時に『文化大革命』が始まって、文化的・知的なエリートは迫害される立場にありました。共産党的には許されないと、差別される立場だったので、厳しい迫害を受けて貧しかったということです」

 そんな彭氏は、18歳の時に『人民解放軍』の歌舞団に入隊。階級は少将でしたが、現在の役職はわかっていません。そして、軍の専属歌手として20歳でデビューし、国民的歌姫に。“中国の美空ひばり”とも呼ばれ、当初は習近平氏より有名人で、習氏は“彭氏の夫”として知られていました。

Q.当時は彭氏のほうが有名だったのですか?

(福島氏)

「いつもテレビに出ている人でしたし、華やかで美人で、解放軍の中でも歌姫として慰問でいろんな所に行って名を馳せていたので、“憧れの人”でした。当時、中国で知らない人はいないと思います」