「ハニヤ氏の死を無駄にはならない」…ハマス、報復の可能性を示唆

AI要約

パレスチナ武装組織ハマスの政治指導者イスマイル・ハニヤ氏がイランで殺害され、ハマスは報復の可能性を示唆。暗殺を受け入れず、エルサレム解放への公開的な戦争に備える姿勢を表明。

イラン政府もハニヤ氏の死に対応し、結束を強化することを約束。イスラエルが望む結果を得ることはできないとの見解を示す。

ハニヤ氏はハマス政治局を導いていた高位指導者であり、過去の経歴や役割について詳細が記されている。

パレスチナ武装組織ハマスは政治指導者イスマイル・ハニヤ氏が31日(現地時間)、イランで殺害されたことに関連して報復の可能性を示唆し、「彼の死は無駄にはならない」と哀悼を表した。

ハマスが運営するアルアクサ・テレビはこの日、ハマス高位関係者であるムーサ・アブ・マルズーク氏の言葉を引用して「ハニヤ氏暗殺は処罰を避けることはできない卑劣な行動」としながら「(彼の死は)無駄にならないだろう」と話した。

また別のハマス高位関係者はハニヤ氏暗殺ではイスラエルが望む結果を得ることができないと明らかにした。

サミ・アブ・ズーリ氏はロイター通信に「ハニヤ氏暗殺は彼ら(イスラエル)が目標を達成できない重大なエスカレーションだ」としながら「ハマスは指導者のうち一人が死んでも耐えることができるほど強い」と強調した。

続いて「我々はエルサレムを解放するために公開的な戦争を行っていて、いかなる代償も支払う準備ができている」と付け加えた。

イラン政府もハニヤ氏暗殺に対応するために最高国家安全保障会議を緊急招集して「ハニヤ氏の血は無駄にならない」としながら「パレスチナとの結束を強化する」と明らかにした。

ハニヤ氏はイランのマスード・ペゼシュキアン大統領の就任式に参加するためにテヘランを訪問している間、この日午前に居住地を攻撃されて警護員1人と共に死亡した。

ハマスはハニヤ氏の死亡を確認し、テヘランにある彼の居住地が「欺瞞的な(イスラエル)シオニストの攻撃」を受けたと明らかにした。

これに関連し、イスラエルは特別な立場を明らかにしないでいる。イスラエル国防軍は「外国メディアの報道には答えない」とCNNに話した。

ホワイトハウスはこの日、パレスチナ武装組織ハマスの政治指導者イスマイル・ハニヤ氏が殺害されたという報道を認知していると明らかにした。報道官はハニヤ氏がイランで殺害されたという報道を確認したと明らかにしたが、追加的な論評は拒否したとCNNは伝えた。

ハニヤ氏は2017年5月からハマス政治局を導いた高位指導者の一人だ。

今年62歳で、ガザシティに近い難民キャンプで生まれたハニヤ氏は1980年代に第1次インティファタ(民衆蜂起)当時、ハマスに合流した。

ハニヤ氏は2006年パレスチナ総選挙でハマスの大勝を導いて首相に就任したが、その後、選挙結果を巡ってハマスとファタハ(現パレスチナ自治政府主導)間の葛藤の中で解任された。

その後、2007年ハマスが一方的にガザ地区統治を始め、ガザ地区のハマス指導者を引き受けた。

ハニヤ氏は2017年2月ガザ地区の指導者をヤヒヤ・シンワル氏に譲り同年5月にハマス政治局長に選出された後、カタールで生活してきた。ガザ戦争勃発後にはエジプト、カタール、米国が仲裁したイスラエルとの休戦交渉に参加してきた。