米、比側に軍事援助5億ドル 南シナ海情勢に対応 2プラス2

AI要約

米国とフィリピンは30日、外務・防衛担当閣僚協議を開き、5億ドルの軍事援助を提供することを発表。中国への対抗を目的としている。

提供される軍事援助は比軍や沿岸警備隊の能力向上に充てられ、防衛協力強化協定に基づき9カ所への設備投資も含まれる。

会合後、フィリピン側は米国の支援が南シナ海での違法な攻撃に備える意味があると述べた。

 【マニラ時事】米国とフィリピンは30日、マニラで外務・防衛担当閣僚協議(2プラス2)を開き、米が比側に新たに5億ドル(約770億円)の軍事援助を提供することを明らかにした。

 南シナ海で覇権主義的な動きを強める中国に対抗する狙いがあり、オースティン米国防長官は「前例のない額だ」と強調した。

 5億ドルは、比軍や沿岸警備隊の能力向上に充てる。2014年に両国が締結した防衛協力強化協定(EDCA)に基づき、現在米軍の使用が認められている比国内の基地など9カ所への設備投資費用も含めると、支援額は総額6億2800万ドルとなる。

 会合には、米側はオースティン氏とブリンケン国務長官、比側はマナロ外相、テオドロ国防相が出席。テオドロ氏は会合後の記者会見で、米側の支援について「南シナ海での違法な攻撃に備える意味がある」と述べた。