韓国「朝ロ密着を深く憂慮」中国「朝鮮半島問題で建設的な役割」…外交次官が対話

AI要約

ソウルで開催された第10回韓中外交次官戦略対話で、朝ロ密着と朝鮮半島情勢が主に話し合われた。

会議では、北朝鮮のロシアとの協力や中国の役割、韓中関係の強化などが議論された。

会議は約2年7カ月ぶりの開催で、両国は相互尊重と共同利益に基づく戦略的協力パートナーシップの発展を目指している。

 24日にソウルで開かれた第10回韓中外交次官戦略対話で、朝ロ密着と朝鮮半島情勢が主に議論された。韓国のキム・ホンギュン外交部第1次官と中国の馬朝旭外交部常務副部長(次官)は同日午後、ソウル外交部庁舎で会い、韓中の二国間関係をはじめ朝鮮半島と地域・国際情勢などについて長時間話し合った。

 韓国外交部によると、韓国は北朝鮮がロシアと「包括的戦略パートナーシップ条約」を交わして軍事・経済協力を強化することで、朝鮮半島と域内の緊張を高めているとし、深い憂慮を示した。さらに、中国が朝鮮半島の平和、安定と非核化に向けて建設的な役割を果たしてほしいと要請し、これらに関しての意思疎通を続けることを望むと述べた。これに対して中国は、朝鮮半島政策に変わりはないとしたうえで、朝鮮半島問題の解決に向けて建設的な役割を果たすと答えた。韓国はまた中国政府に対し、脱北者保護に向けた積極的な協力を重ねて要請した。

 韓中双方は相互尊重、互恵、共同利益に基づき「戦略的協力パートナーシップ」を引き続き発展させていくことにし、「韓中経済協力総合点検会議」や「韓中領事局長会議」を通じて経済・通商協力と人的交流をより一層拡大していくことで意見が一致したと外交部は伝えた。キム次官は、中国陝西省・四川省一帯を襲った最近の豪雨で人命被害が発生したことに哀悼の意を表し、早急に収拾されるよう祈ると述べた。

 今回の会議には、両国で対米外交を担当する副局長級の関係者も出席した。韓日中3カ国協力、ウクライナと中東情勢などについても双方が意見を交わした。

 この日、チョ・テヨル外交部長官も馬朝旭副部長と会い、今年に入って様々な分野で両国間の交流・協力が活性化していると評価した。さらに、北朝鮮の持続的な挑発と朝ロの密着が朝鮮半島と国際社会の平和と安定を深刻に脅かしていると指摘した。

 韓中外交次官戦略対話は、2021年12月のオンライン形式での開催から約2年7カ月ぶりの開催となった。今回の会議は、5月に尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領と中国の李強首相が両国間の外交・安保分野の疎通チャンネルを本格的に再稼動することで合意したことにより開かれたもので、中国が先に会議開催を提案したという。

 このところ韓中の間では、様々な方面で相次いで会談が行われている。先月18日にはソウルでキム・ホンギュン次官と中国外交部の孫衛東副部長などを代表に、両外交部と国防部が参加する韓中外交・安保対話が進められた。

パク・ミンヒ先任記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr)