AI検索とクラウドの両翼で…グーグル4-6月期に847億ドル稼ぐ

AI要約

グーグルが検索とクラウドに成果に押され市場予想値を上回る好実績を出した。

アルファベットは847億4000万ドルの売り上げと236億2000万ドルの営業利益を記録し、検索エンジンを通じた広告収益が増加した。

グーグルは自動運転技術の子会社ウェイモに50億ドルの追加投資を計画しており、スタートアップ買収での失敗も報じられた。

グーグルが検索とクラウドに成果に押され市場予想値を上回る好実績を出した。自動運転技術を開発する子会社ウェイモには50億ドル(約7632億円)を追加投資する計画だ。

グーグル親会社のアルファベットは23日、4-6月期に847億4000万ドルの売り上げと236億2000万ドルの営業利益を記録したと明らかにした。前年同期比で売り上げが14%、営業利益が29%増えた。株当たり純利益は1.89ドルを記録した。

売り上げの大部分である検索エンジンを通じた広告収益が前年同期より11%増えた646億2000万ドルとなった。グーグルは5月の開発者会議で自社の検索エンジンにマルチモーダル人工知能(AI)モデルの「ジェミニ」を搭載したAI検索サービス「AIオーバービュー」を公開した。AI検索方式がユーザーのトラフィックを減らしグーグルの広告収益に影響を及ぼすだろうという懸念もあったが、収益は増えた。グーグルのスンダー・ピチャイ最高経営責任者(CEO)は「AIオーバービューのおかげで検索使用が増加し結果に対するユーザーの満足度が高まった」とした。

グーグルクラウドはAIを搭載して伸びた。売り上げが28.8%増の103億5000万ドルを記録した。四半期基準で初めて100億ドルを超えた。

ただ4-6月期のユーチューブ広告売上額は13%増の86億6000万ドルで、見通しの89億3000万ドルを下回った。CNBCは「ユーチューブとティックトックなどショート動画プラットフォームとの競争が激化している」と分析した。

グーグルは50億ドルを追加投資して自動運転事業に集中する計画だ。アルファベットのルース・ポラット最高財務責任者(CFO)は業績発表後のカンファレンスコールで、「自動運転子会社であるウェイモに今後数年間で50億ドル規模の追加投資をするだろう」と強調した。グーグルによると、ウェイモは現在主にサンフランシスコとフェニックスで1週間当たり5万件の有料運行をしている。

一方、グーグルが推進した過去最大規模のスタートアップ買収は決裂した。ウォール・ストリート・ジャーナルによると、サイバーセキュリティスタートアップのウィズはグーグルの230億ドル規模の買収提案を断り、企業公開(IPO)を推進することにした。ウィズはクラウドに保存された大規模データからセキュリティリスクを見つけ出して除去するサービスを提供する。これに先立ちグーグルはサイバーセキュリティ企業マンディアントを買収している。今回の買収失敗により、クラウドサービスの競争力をさらに強化しようとしていたグーグルのビジョンは後退することになった。