サッカー女子NZの練習をスパイも パリ五輪の悩みはドローン「1日平均6機を摘発」

AI要約

パリ五輪で、違法ドローンを巡るトラブルが相次いでおり、カナダ代表スタッフがニュージーランドを偵察するためにドローンを使用し、拘束されるなどの事件が起きている。

選手村に接近したドローンも仏空軍によって無力化され、ブラジル選手団の関係者が操縦していたことが判明。対策が強化されている。

アタル首相は、五輪施設周辺ではドローンの阻止が続いており、観光客も含めた禁止ルールの周知が重要であると述べている。

サッカー女子NZの練習をスパイも パリ五輪の悩みはドローン「1日平均6機を摘発」

パリ五輪で、「違法ドローン(無人機)」を巡るトラブルが相次いでいる。五輪連覇を目指すサッカー女子のカナダ代表スタッフが、25日に対戦するニュージーランドを直前にドローンで偵察し、一時拘束された。24日には、選手村に接近した2機の侵入を仏空軍が阻止していたことが分かった。

カナダのオリンピック委員会は24日、偵察事件を巡って分析スタッフら2人をチームから外し、帰国させたと発表した。プリーストマン監督は「チームを代表して謝罪する」と表明した。

ニュージーランド側の声明によると、22日の練習中にチーム関係者がドローンの飛行に気づき、通報を受けた仏警察が操縦者を見つけた。声明は「非常にショックを受け、失望した」と明記した。

選手村に接近したドローンについては、仏民放ラジオ「ヨーロッパ1」が報じた。21日に禁止区域を飛行しているのが見つかり、仏軍の対ドローンシステムで無力化された。当局が操縦者を拘束したところ、ブラジル選手団の広報担当だったことが分かった。選手村の写真を撮ろうとしたといい、間もなく釈放された。

フランスのアタル首相は23日、警備体制を視察中に「五輪施設の周辺で、1日平均6機のドローンが阻止されている」と明かした。写真を撮影しようとした観光客もいるといい、「禁止ルールの周知徹底が重要」と述べた。

アタル首相は今月、下院選での与党敗北を受けて辞表を提出したが、新首相が決まるまで任務を続けている。