マヨルカ島でも大規模デモ、スペイン各地でオーバーツーリズムに抗議

AI要約

スペインのマヨルカ島でオーバーツーリズムに抗議する大規模デモが実施され、観光客の人数制限を求める声が高まっている。

デモ参加者はマヨルカ島の観光現状に対し労働者の貧困化や自然環境の保全を訴え、改善を求めている。

スペイン各地で観光客に対する反発が強まり、抗議運動や新規制の導入が行われている。

マヨルカ島でも大規模デモ、スペイン各地でオーバーツーリズムに抗議

(CNN) スペインのマヨルカ島で21日、住民ら数万人が参加してオーバーツーリズムに抗議する大規模デモを実施した。スペインでは各地で押し寄せる観光客に対する反発が強まっている。

マヨルカ島南部のパルマ・デ・マジョルカでは、デモ隊が観光客の人数制限を要求し、「あなた方の天国は私たちの悪夢」「ストップ・クルーズ」などの横断幕を掲げて市内をデモ行進した。

主催者によると、デモは現地時間21日午後7時ごろから始まり、約5万人が参加した。一方、警察の集計では参加者は1万2000人程度だったとスペイン放送協会(RTVE)は伝えている。

デモ隊はマヨルカ島観光の現状について「労働者を貧困化させ、少数のみを豊かにする」と主張。そうしたやり方の改善や、「まっとうな住宅の提供」「公共サービスの改善」「自然環境の保全と再生」を求めている。

スペイン国家統計局によると、マヨルカ島とメノルカ島、イビサ島、フォルメンテーラ島で構成されるバレアレス諸島を昨年訪れた観光客は1440万人に上った。

バルセロナでは今月に入り、住民らが観光客に水を浴びせる抗議運動を展開し、「観光客は帰れ」と叫びながら市内をデモ行進した。

バレアレス諸島は5月から、イビサ島とマヨルカ島の主要観光地で路上飲酒を禁止する新規制を導入した。

4月にはスペイン領のカナリア諸島で、オーバーツーリズムが物価上昇や環境破棄につながっていると訴えて地元住民が抗議のハンストを呼びかけた。