マイクロソフトのクラウドで不具合 世界各国の空港、病院、放送局などで障害

AI要約

米マイクロソフト(MS)のクラウドサービスに不具合が発生し、世界中の空港や病院、放送局などでシステム障害が発生した。

不具合は米国のクラウドストライク社のセキュリティーソフトの影響を受けたが、サイバー攻撃ではないと説明された。

各国の空港で運航停止や航空便の出発遅延、病院での情報アクセス問題や放送中断など、様々な影響が出た。

【パリ=板東和正】米マイクロソフト(MS)は19日、同社のクラウドサービスで、不具合が発生したと明らかにした。サービスは世界中で利用されており、日本を含む各国の空港、病院、放送局などでシステムに大規模な障害が発生した。

MSによると、米IT企業クラウドストライク社のセキュリティーソフトが動いているサービスが影響を受けた。クラウドストライク社は問題を修正したとしており、サイバー攻撃が原因ではないと説明した。

ロイター通信などによると、不具合によって、ドイツ・ベルリンの空港では一時的に技術的な障害のため全便の運航を停止した。オランダやチェコ、フランスなどの空港でも影響が生じた。

米国では、アメリカン航空やデルタ航空など大手航空会社の航空便が「通信上の問題」によって出発できない状態となった。

英国では病院で患者の情報にアクセスする機能に影響したほか、民放スカイニューズ・テレビの放送が一時中断された。オーストラリアでも公共放送のテレビ放送で一時映像が流せない状態となった。

26日に開幕を控えたパリ五輪を巡っても、組織委員会が限定的ではあるが影響があるとの見方を示した。チケット販売に関するシステムについては問題ないという。