【パリ五輪】開会式やメダルなど…知っておきたい“5つの史上初” 開幕まであと9日

AI要約

パリオリンピック開幕まで、いよいよあと9日となった。今大会では様々な史上初の試みが行われる。公式マスコット「フリージュ」の由来や開会式の水上開催、環境への配慮、一般市民参加の機会、そして「50:50」の男女比も注目されている。

フランス人女性アリス・ミリアは、女子スポーツの生みの親と呼ばれる存在で、女子オリンピックの創設に尽力した。彼女の努力により、女子種目の採用が進み、今回のパリ大会では男女比が初めて同数になる歴史的な節目となっている。

アリス・ミリアさんの活動を通じて、女子スポーツの地位向上やオリンピックの進化が見える。過去から現在に至る女子選手の増加や多様化は、彼女の功績とその後の推進力によるものであり、ジェンダー平等の進展を象徴している。

【パリ五輪】開会式やメダルなど…知っておきたい“5つの史上初” 開幕まであと9日

 パリオリンピック開幕まで、いよいよあと9日となった。そこで番組では、今だから知っておきたい“5つの史上初”に迫った。

 パリオリンピック・パラリンピックの公式マスコット「フリージュ」。特徴的な三角形のフォルムには、大きな意味があるという。

 フランス革命を描いたドラクロアの絵画「民衆を導く自由の女神」で、女神もかぶっていた「フリジア帽」が「フリージュ」の元になっている。フリジア帽は、フランスにとって自由の象徴なのだ。

 公式マスコット「フリージュ」が盛り上げる今大会。史上初の試みが数多くあることをご存じだろうか?

 まずは、26日に行われる開会式。これまでは、メインスタジアムが舞台となっていたが、今回初めて「水上」で行われる。

 6000人から7000人の選手が85隻のボートに乗ってセーヌ川を進み、30万人以上の観客に見守られながら式典が行われるという。他にも…。

イダルゴ パリ市長

「パリオリンピックを使い捨てプラスチックのない史上初の主要ビッグイベントにすることを決めた」

 環境に配慮し、競技場へのペットボトルの持ち込みは禁止にした。観客はマイボトル持参で、給水所を利用することになるという。

 さらに、一般市民が参加できる初めての試みもある。

 男子マラソンが行われる日の夜、市民マラソンも開催されるのだ。オリンピックのレースと同じ日に同じコースで行われるのは初となる。

 今回のメダルは、リサイクルされた金属で作られていて、真ん中の部分はかつてエッフェル塔の一部だった。

 今大会のメダルは、フランスの高級ジュエリーブランド「CHAUMET(ショーメ)」がデザイン。ジュエリーブランドによるメダルは、オリンピックの歴史で初めてだ。

 今回のパリオリンピック、様々な“史上初”があったが、「50:50」もある史上初を表している。これは、大会に参加する“選手の男女比”が「初の同数」になったということだ。

 参加選手総数は1万500人で、その内訳は男子が5250人、女子も5250人。今から100年前の1924年のパリ大会では、女子選手はわずか135人で4.4%だった。

 ここまでの道のりには「女子スポーツの生みの親」とも呼ばれるフランス人女性の存在があった。

 その女性というのが「アリス・ミリア」さん。アリス・ミリア財団のホームページによると、1884年生まれで、若いころからスポーツが大好きで、特にボートや水泳に熱中していたそうだ。

 選手として特筆する成績を残したわけではないが、1919年には自ら創設に関わったフランスの女子スポーツ協会連盟の会長に就任。そしてすぐにオリンピックへの女子種目の採用をIOCに直訴するが、何度直訴しても却下されたという。

 ところがミリアさんは、ここであきらめずに奮起する。

 1921年に「国際女性スポーツ連盟」を設立して、翌年22年にはなんと独自に「第1回女子オリンピック」をパリで開催した。

 これによってIOCも無視できなくなり、ついに1928年のアムステルダムオリンピックで、800メートル陸上など女子種目が採用されることになった。

 ただ、これが初めてというわけではなない。それまでは女子の参加はあったが、テニスやゴルフなどは「女性らしさ」として許容できると、男性ばかりのIOCが判断したもののみで、陸上競技は「品位を下げる」などの理由から除外されていたという。

 その後、ミリアさんは1957年に亡くなるが、その後の女子参加増加の推移を見てみると、1960年のローマが11%、64年の東京が13%、92年のバルセロナが29%、2004年のアテネが41%、そして21年の東京大会が48%となり、今回ついに50%。半世紀以上が経ち、やっと50%が実現した。

(「大下容子ワイド!スクランブル」2024年7月17日放送分より)