バイデン氏にまた悪材料…米トラック労組「どちらも支持しない」

AI要約

米国最大の運送労組である全米トラック運転手組合(チームスターズ)が今回の大統領選挙で特定の候補を支持しないことが報じられ、バイデン大統領にとって悪材料となる可能性がある。

労働界は過去の選挙でバイデン氏を支持してきたが、内部分裂によりチームスターズの組合員の間でバイデン氏への支持が揺らいでいると報道されている。

共和党の積極的な求愛も労働界に影響を与えており、チームスターズの指導部がトランプ氏を評価する発言を行うなど、今回の選挙での支持が注目されている。

米国最大の運送労組が今回の大統領選挙でバイデン大統領とトランプ前大統領のどちらも支持しないとみられるとの外信報道が出てきた。前回の大統領選挙に続き今回の選挙でも労働界の支持を期待してきたバイデン氏にはまた別の悪材料になる恐れがある。

ロイター通信は15日、消息筋の話として約130万人の組合員を持つ全米トラック運転手組合(チームスターズ)が今回の大統領選挙で特定の候補を支持しないとみられると報道した。その上で「これはバイデン氏の再選に大きな打撃となるだろう」と予想した。

チームスターズは2008年と2012年の大統領選挙ではオバマ元大統領を、2016年の大統領選挙ではヒラリー・クリントン候補を公開的に支持していた。

チームスターズをはじめとする労働界はバイデン氏とトランプ氏が対戦した2020年にもバイデン氏を支持し、ミシガン、ペンシルベニア、ネバタなど主要な激戦州での民主党の勝利に決定的な影響を及ぼした。彼らの支持を失う場合、バイデン大統領は厳しい状況を迎えるほかない。

彼らがバイデン氏に対する支持を迷うのは深刻な内部分裂のためという。ロイター通信は「先月末の大統領候補テレビ討論でバイデン氏がトランプ氏に惨敗してからバイデン氏への辞退圧力が大きくなっており、組合員の間で意見が分かれている」と伝えた。

こうした状況の中で共和党の積極的な求愛も影響を及ぼしている。この日ミルウォーキーで開かれた共和党大会でチームスターズのオブライエン会長が演説したのもやはりこのためという分析が出ている。

チームスターズ指導部が共和党の党大会で演説したのは初めてで、オブライエン会長はこの日の演説でトランプ氏について「強靭な人」と評価した。ワシントン・ポストは「チームスターズは8月の民主党党大会でも演説する意思を表明したがまだ返答を受け取ってはいない」と伝えた。