マカオ、今年1~5月のカジノ犯罪立件数は75.5%増の579件

AI要約

マカオ司法警察局の薛仲明局長が、2024年1~5月の犯罪情勢や取り組みを発表。カジノ犯罪の立件数が増加し、高利貸しや監禁事案などに注意を呼びかけ。

換銭党による詐欺事案も増加し、同局が積極的な捜査と法執行を強化。換銭党の撲滅に向け、政府部門やカジノ業界と連携を図る姿勢を示した。

換銭党関連の検挙数が増加し、禁止措置や入場制限の通報を行う一方、国家公安部との協力により対処が進展。換銭党による犯罪が減少傾向となっている。

マカオ、今年1~5月のカジノ犯罪立件数は75.5%増の579件

 マカオ司法警察局の薛仲明局長は7月5日、司法警察日の表彰セレモニーの挨拶において、年初来の犯罪情勢や同局による犯罪抑止及び撲滅のための取り組み及び成果を明らかにした。

 薛局長によれば、今年(2024年)1~5月のカジノ犯罪立件数は前年同時期から75.5%増の579件に上ったとのこと。このうち、カジノ高利貸しが104件、それに絡む監禁事案が17件で、それぞれ86件、14件増だったとした上、同局として積極的に捜査を展開し、犯罪撲滅への取り組みの強化した結果との見方を示した。また、被害者の貴重品への注意が散漫となる人流が多いカジノエリアにおける窃盗と拾得物不届事案も増加。カジノ関連の詐欺事案については66.7%増で、「換銭党」と呼ばれる違法両替商との密接に関係するとし、同局では今後も政府関連部門及びカジノ業界と協力し、法執行資源とあらゆる法律ツールを運用して換銭党の撲滅に力を注ぐとした。

 なお、今年1~5月に同局が検挙した換銭党の数は1924人で、マカオ禁止措置を講じたほか、カジノ監理当局にあたるDICJに927人をカジノ入場禁止リストに追加するよう通報したとのこと。最近、(中国の)国家公安部がマカオにおける換銭党問題の対処を強力に支援しており、大きな成果を挙げていることから、このところ換銭党が関与する事案は減少傾向で、本土の公安当局が進める換銭党の根絶作戦へ積極的に協力する考えという。