飛行機に乗り遅れると空港職員を暴行…「免責特権」叫んだギリシャ議員

AI要約

ギリシャ執権与党議員が空港での搭乗拒否に怒り、職員暴行事件を起こし、党から除名された。

アブゲナキス議員は暴行を否定したが、映像が公開されると謝罪。さらに労組側が彼の威嚇行為を主張。

首相や議会関係者はアブゲナキス氏の態度を厳しく批判し、検察は彼を暴力、公共サービス妨害などの容疑で調査に着手。

飛行機に乗り遅れると空港職員を暴行…「免責特権」叫んだギリシャ議員

空港に遅刻して飛行機の搭乗を拒否されて空港職員を暴行したギリシャ執権与党議員が党から除名された。

3日(現地時間)、AP通信やポリティコ(Politico)などによると、ギリシャ執権「新民主主義党(ND)」は空港職員を暴行した容疑がもたれているレフテリス・アブゲナキス議員を除名した。

今回の懲戒はミツォタキス首相が党に除名を勧告したことに伴うものだとメディアは伝えた。アブゲナキス氏の除名で計300議席のギリシャ議会におけるND議席は157議席と1議席減った。ただし、アブゲナキス氏は議員職から辞退する考えはないと明らかにした。

アブゲナキス氏は今月初め、アテネ国際空港でクレタ行きの国内線搭乗が拒否されたことに腹を立て、空港職員を暴行して職員の電話機を奪い取ろうとした容疑がもたれている。

アブゲナキス氏は口論になっただけだとして職員に物理力を行使した事実を否定したが、現場を撮影した映像がソーシャルメディア(SNS)を通じて公開されると一歩遅れて謝罪した。

空港労組側はアブゲナキス氏が搭乗を阻止した職員に「転勤させてやる」と言って威嚇し、他の職員が止めると「私に触れるな、私には免責特権がある」と叫んだと主張した。

労組側は搭乗締め切り前に職員が案内放送で3度も呼び出したが、アブゲナキス氏は現れなかったと付け加えた。

ミツォタキス首相は「『私が誰か知っているのか』というような態度は首相として容認できない」としてアブゲナキス氏を強く批判した。国会のタスラス議長は「アブゲナキス氏の行動は容認できない」とし、立法会議出席を2週間禁止した。

ギリシャ検察はアブゲナキス氏に対して暴力、公共サービス妨害、公共財産毀損などの容疑で調査に着手した。

先月まで農業省長官を務めていたアブゲナキス氏は議会事務室の花の装飾に6000ユーロ(約104万円)を支出し、長官事務室にかかっていた絵画を持ち出した疑いで批判を受けていたこともある。