韓国旅客機の頻繁な故障・遅延…国土交通部、「問題発生の航空会社」の点検へ

AI要約

韓国政府が航空機の故障や遅延を受け、無制限の特別安全点検を実施することを決定した。最近、大韓航空とティーウェイ航空で安全事故が相次いで発生し、消費者に大きな不便を引き起こしている。

大韓航空の旅客機が与圧システムの異常で緊急着陸し、乗客に影響を与えた事例が起きた。また、ティーウェイ航空では遅延や機体欠陥による問題が頻繁に発生しており、乗客に大きなストレスを与えている。

国土部は特に長距離路線を運航する航空会社に対し、安全運航の特別管理を開始することを明らかにした。将来の欧州や米国路線の就航に備えて、整備や訓練などの安全対策を徹底する方針だ。

韓国旅客機の頻繁な故障・遅延…国土交通部、「問題発生の航空会社」の点検へ

韓国政府が旅行シーズンを控え、航空機の故障や遅延運航が繰り返されている国籍航空会社を対象に、無制限の特別安全点検に乗り出す。最近、ティーウェイ航空と大韓航空で相次いで安全事故が発生し、消費者が大きな不便を強いられた。

今月22日、仁川(インチョン)国際空港を出発し、台湾の台中空港に向かっていた大韓航空KE189便の旅客機は、「与圧システム(航空機内部の圧力を調整する機能)」の異常で緊急着陸した。該当航空便の出発が19時間ほど延期され、乗客のうち15人が病院に運ばれた。この航空機は離陸して約50分が過ぎ、済州道(チェジュド)上空で与圧システムの異常メッセージを確認し、引き返しを決めた。民間航路追跡会社フライトレーダー(FR)24によると、当時3万フィート(9144メートル)上空にあった同航空機は1万フィート台まで急降下した。この過程で乗客18人が不便を訴えたと伝えられた。

最近、航空機の故障と遅延のニュースが最も多いところはティーウェイ航空だ。航空業界によると、1週間の間、ティーウェイ航空だけで5便の遅延が発生した。最も問題になったのは13日午後12時5分ごろ、ティーウェイ航空仁川発大阪行き航空便が機体欠陥で遅れて出発した件だ。離陸は11時間後の午後11時4分に行われた。この過程で乗客310人のうち204人は出国をあきらめた。長時間機内で待機していた乗客のうち、一部はパニック障害を訴えて倒れたりもした。

航空機の交換過程も問題だ。今回の遅延過程で、当初大阪行きに割り当てたHL8500航空機の代わりに、クロアチアのザグレブに向かう予定だったHL8501航空機を配置したためだ。一部では、ティーウェイ航空がHL8501に機体欠陥が発生すると、補償金支給を避けるために飛行機を交換したのではないかという観測も出た。欧州連合(EU)は航空会社の問題で航空便が遅延・欠航すれば、乗客1人当り最大600ユーロ(約10万円)相当の金額を補償することになっている。国土交通部は現在、ティーウェイ航空の仁川発大阪行きの航空便に対し、整備規定の遵守及び事業計画違反の有無を調査している。航空機の交替および整備過程での規定違反が確認された場合、厳重に処罰するという方針だ。

頻繁な故障と引き返しで消費者の不安が大きくなると、国土部は最近、長距離路線の運航を増やしている航空会社を対象に特別管理を始める。国土部は21日、欧州4路線の就航を控えているティーウェイ航空と米州など長距離路線の運航を拡大しているエアプレミアに対し、安全運航の特別管理を推進する計画だと明らかにした。ティーウェイ航空は今年下半期、イタリア・ローマ、フランス・パリ、スペイン・バルセロナ、ドイツ・フランクフルトに就航する。エアプレミアは来年、米国シアトル、ハワイ・ホノルル就航を計画している。

国土交通部は、ティーウェイ航空とエアプレミアに対する長距離路線の許認可の際、検証をさらに徹底する予定だ。航空機の整備、操縦士訓練、地上操業、部品確保など安全運航システムなどが検証の対象となる。このほか、就航後は3カ月間、国土部の航空安全監督官2人が現場に派遣され、該当航空会社を密着点検する。また、国土部は両航空会社の安定的な長距離路線就航のため、大韓航空に操縦士教育、航空機の整備および部品の需給過程などを積極的に支援してほしいと求めた。

国土部のユ・ギョンス航空安全政策官は「航空機の安全に関連して問題が発生する運航と整備分野に対して懸念の声が高まっている」として「国内すべての国籍航空会社を対象に、安全運航に関連したすべての分野に対してピンセット点検を進めると同時に、顕微鏡のように細かく調査を行う予定」と話した。