【台湾】台湾半導体生産額、24年は5.1兆元と予測

AI要約

台湾政府系研究機関が2024年の台湾の半導体産業の生産額予測を発表。半導体需要が高まり、初めて5兆元を超える見通し。

工研院は消費改善や産業分野の在庫調整完了を理由に24年の台湾半導体産業の発展に楽観的な見方。

台湾のIC設計業やIC製造業、IC封止・検査業がそれぞれ成長する見通し。AIの発展が半導体産業にプラスの影響。

 台湾政府系研究機関、工業技術研究院(ITRI、工研院)は12日、2024年の台湾の半導体産業の生産額が前年比17.7%増の5兆1,134億台湾元(約24兆8,400億円)になるとの予測を示した。人工知能(AI)の応用拡大を受け、半導体の需要が高まるとみている。予想通りとなれば、初めて5兆元の大台を超えることになる。

 工研院は、24年の台湾半導体産業の発展に楽観的な見方を表明。インフレの落ち着きや就業市場の安定に伴い消費が改善していること、産業分野で在庫調整がおおむね完了したことなどを理由に挙げた。

 台湾の集積回路(IC)設計業は24年に15.1%成長すると予測。AIパソコンやAIスマートフォンの需要が後押しをするとみている。台湾のIC製造業は先端製造プロセスの生産増加やDRAM価格の上昇を受け、20.2%伸びると予想した。IC封止・検査業の成長率は11.4%と予測。ハイエンド封止・検査の需要による恩恵を受けるとの見方を示した。

 工研院は24年はAIの発展がクラウドから最終製品に向かうと予測。AIパソコンとAIスマホが生成AIが普及する上で鍵になると指摘し、台湾半導体産業はこのチャンスをつかみ、関連する技術や製品の展開を進めるべきだとした。