ファーウェイがエヌビディアのチップに匹敵か…中国業界「AIチップ特定性能類似」

AI要約

中国のファーウェイが独自に開発したAI半導体は米エヌビディアに匹敵する性能を持ち、中国市場に影響を与える可能性がある。

ファーウェイの昇騰910Cは7ナノメートルプロセスを採用し、エヌビディアのH200に近い性能を達成している。

ファーウェイは生産能力や価格面でもエヌビディアと競争し、2024世界半導体大会でその性能を披露した。

ファーウェイがエヌビディアのチップに匹敵か…中国業界「AIチップ特定性能類似」

世界最大の通信装備メーカーである中国のファーウェイが独自に開発した人工知能(AI)半導体の特定性能が業界トップである米エヌビディアのAI半導体に匹敵するだろうという台湾メディアの報道が出てきた。米国が中国を相手に先端AI半導体の輸出を徹底的に統制する状況で、中国インターネット企業のテンセントとバイドゥなどがファーウェイ製品を購入すればエヌビディアの中国市場でのシェアも影響を受けるものとみられる。

中国半導体業界によると、ファーウェイが9月に発売するアップグレード版AI半導体である「昇騰(アセンド)910C」は7ナノメートル(ナノは10億分の1)プロセスを採択し、特定機能ではエヌビディアのAI用グラフィック処理装置(GPU)モデルである「H200」に匹敵すると予想された。

これと関連して、中国半導体専門紙の芯智訊は11日、「ファーウェイの昇騰910CはエヌビディアのH200に近いコンピューティング性能を達成した。特に符号がある8ビット整数(INT8)コンピューティング性能でH200に接近する技術突破を成し遂げた」と伝えた。その上で「高速相互接続技術の側面ではファーウェイのキャッシュ一貫性システム(HCCS)がエヌビディアのNVリンクと格差が存在するが技術革新と素材開発を通じて差を減らしている」とした。

昇騰910Cは先進的な2.5Dパッケージング技術とキャッシュメモリーを使って機械内相互連結性能もやはりさらに向上すると予想した。

芯智訊は「生産能力でもファーウェイが世界市場の不確実性にもかかわらず、パートナー企業との協力を通じて910Cの十分な生産能力を確保した」と報道した。ファーウェイは今年910Bを40万個、910Cを数万個出荷すると予想した。2025年には910Cの出荷量が30万個前後になるとみられる。

価格でも910Cカード一枚の価格が約20万元(約433万円)で、エヌビディアのH200より価格競争力を備えるものとみられる。

ファーウェイのAI半導体の性能は7~9日に中国・南京で開催された2024世界半導体大会で公開された。当時ファーウェイの汪涛氏は「ファーウェイの昇騰910Bチップの効率性はエヌビディアの既存モデルであるA100の80%に到達し、特定テスト性能ではA100を20%凌駕した」と発表した。

エヌビディアは米国の対中半導体輸出統制措置により売り上げの17%を占める中国市場向けに3つの専用半導体を準備した。そのうちH20モデルはファーウェイの昇騰910Bチップより10%以上安く策定しすでに価格戦争に入った。

一方、エヌビディアのジェンスン・フアン最高経営責任者(CEO)は2日に台北で開かれたコンピューター見本市での講演で「H200チップのアーキテクチャー基盤であるホッパーの次のバージョンであるコード名ブラックウェルを下半期に発売するだろう」と明らかにした。彼はまた、2026年から供給するコード名「ルビン」まで公開し中国との技術格差を強調した。