日本半導体連合、米IBMと先端パッケージングも協力

AI要約

日本の半導体ファウンドリー(委託生産)連合体ラピダスが米IBMと先端半導体パッケージング分野でも協力し、2ナノ半導体の生産を加速する戦略を進めている。

ラピダスは日本の半導体産業の復活を目指し、各企業の出資と政府の補助金を受け、2ナノプロセス半導体の量産を目指す計画を持っている。

IBMとのパートナーシップにより、ラピダスは先端パッケージング技術においても強みを持つことが期待され、韓国の半導体業界も注目している状況だ。

日本半導体連合、米IBMと先端パッケージングも協力

日本の半導体ファウンドリー(委託生産)連合体ラピダスが米IBMと先端半導体パッケージング分野でも協力する。2ナノメートル(ナノは10億分の1)プロセス技術でも協力中の両社が先端パッケージング技術能力を確保して2ナノ半導体を早期に生産する戦略とみられる。

IT業界によると、IBMは最近ラピダスと先端パッケージング関連の大量生産技術構築に向けたパートナーシップを発表した。IBMは3日、自社ニュースルームを通じてこうした内容を共有し「ラピダスはIBMから高性能半導体パッケージング技術を受けることになり、両社はこの分野で協力し革新を成し遂げるだろう」と伝えた。

半導体パッケージング技術とはウエハーに回路を刻む前工程の後、半導体チップを加工する後工程を称する。

今回のパートナーシップは既存の2ナノ半導体協力の延長線上にある。IBMの研究施設に派遣されたラピダスのエンジニアがIBMの研究員とパッケージング技術を共同開発する形で進められる。ラピダスの小池淳義最高経営責任者(CEO)は「日本が半導体パッケージング供給網で重要な役割をできる踏み台になるだろう」と明らかにした。

ラピダスは日本の半導体産業の復活を夢見てトヨタ、キオクシア、ソニー、NTT、ソフトバンク、NEC、デンソー、三菱UFJ銀行の8社が出資して作った連合体だ。これら企業が総額73億円を出資した。2025年までに2ナノプロセス半導体を試験生産し、2027年から量産を始めるという目標だ。現在北海道の千歳市に工場も作っている。

日本の経済産業省は昨年から約1兆円の補助金をラピダスに約束した。だが、2027年の量産目標を実現するには5兆円ほどの資金が追加で必要になるものと業界は予想する。日本政府は今月に出す「経済財政運営と改革の基本方針」原案に次世代半導体量産と関連して「必要な法制上の措置を検討する」という内容を盛り込む方針だ。日本メディアはこれに対し「ラピダスを念頭に置いたもの。日本政府内では量産に必要な財政支援を担保する法的根拠があれば民間資金を含んだ中長期投資を誘致しやすいだろう」と分析した。

ラピダスの2ナノ量産計画が具体化して韓国の半導体業界も鋭意注視している。今回のIBMとのパッケージング協力をめぐり韓国の先端パッケージング競争力を高めなければならないという指摘が出る。現在この分野では台湾のTSMCが圧倒的なトップにいる。インテルも自社のパッケージング技術を前面に出し「TSMCで作ったチップもわれわれがパッケージングする」としてファウンドリー受注戦略に活用中だ。韓国はサムスン電子とSKハイニックス主導で先端パッケージング技術を発展させているが台湾や米国の企業などに比べ競争力が遅れていると評価される。

半導体業界関係者は「IBMは半導体量産経験はないが長い間先端パッケージング分野を研究してきた企業。独自の技術力がないラピダスはIBMを活用して生産からパッケージングまでの技術力を備え先端半導体生産基地として競争力を強化するという戦略とみられる」と話した。日本経済産業省は4月にラピダスの研究開発支援対象に先端パッケージング分野を追加した。