観光税の導入、撮影スポットにネット…世界各地のオーバーツーリズム対策(海外)

AI要約

富士河口湖で人気のインスタ映えスポットに、観光客の乱入を抑えるためのバリアが設置された。

観光客の過密状態や交通問題などの混乱に対する地元住民の訴えと、世界的なオーバーツーリズム問題に対する取り組み。

観光客のマナー違反による規制がSNSの影響も受けて日本の特定スポットで広がりつつある。

観光税の導入、撮影スポットにネット…世界各地のオーバーツーリズム対策(海外)

富士河口湖で人気のインスタ映えスポットに、観光客の乱入を抑えるためのバリアが設置された。

地元住民は、観光客が過密状態や交通問題などの混乱を引き起こしていると訴えた。

ベネチアやスイスアルプスの小さな町など、他の人気スポットでも観光税の導入が検討または試験導入されている。

オーバーツーリズムは世界中の都市や景勝地に影響を及ぼしており、それを阻止しようと対策を講じ始めている地元当局もある。

ベネチアでは、この問題の解決につなげるために観光税を試験的に導入しており、他の都市もこれに注目し始めている。スペインのメノルカ島にある村では、住民が観光客の訪問時間に制限を課すだけでなく、観光客の村へのアクセスを完全に遮断すると脅すほどになっているとガーディアンが報じている。

2024年5月21日、富士山を撮影する人気スポットとなっている富士河口湖町のコンビニエンスストアの前に、メッシュのネットが設置された。マナーの悪い観光客が大挙して押し寄せることに地元の人々が不満を漏らすようになったためだ。

「ルールを守れない観光客のせいで、このようなことをしなければならないのは残念だ」と、同町の関係者はAFPに語っている。関係者によると、観光客は地域の混雑、ゴミの放置、交通規制の無視などで混乱をもたらしたという。

あるコンビニの近くには、「非常に日本的」と見られて大勢の観光客が集まってくるスポットがある。日本独特のコンビニの背後に富士山が見えるからだと関係者は説明している。

「この規制にはSNSが大きく関わっている。SNS主導で超ローカルなオーバーツーリズムが増加しているからだ」とオーダーメイドの日本旅行を提供するTravelLocalの共同創業者ヒュー・オーウェン(Huw Owen)はBusiness Insiderに語っている。

「観光客がSNS用の完璧な写真を撮るために特定の場所に集まっており、残念なことに、場合によっては地域社会や環境を尊重せずに無責任な行動をとることがある」

オーバーツーリズム対策に乗り出しているのは富士河口湖町だけではない。