バイデン氏演説「共に行動する時、米国の能力に勝るものはない」…孤立主義的なトランプ氏と差別化図る

AI要約

バイデン大統領はオック岬で演説し、米国の能力を強調しながら自由・民主主義を守る決意を示した。

過去の歴史的な出来事を振り返りながら、米兵の献身を称賛し、国民に結束を呼びかけた。

トランプ前大統領の孤立主義との対比が演説の背景にあり、外交政策の違いを強調している。

 【パリ=池田慶太】米国のバイデン大統領は7日、第2次世界大戦のノルマンディー上陸作戦で激戦地となったフランス北西部のオック岬で演説し、「共に行動する時、我々米国の能力に勝るものはない」と語った。米国が先頭に立ち自由・民主主義を守る決意を示した。

 オック岬では80年前、米軍部隊が断崖をよじ登ってドイツ軍を撃退した際、部隊の半数以上が命を落とした。バイデン氏は米兵らの献身を称賛し、「彼らは自由、民主主義を守り、外国や国内の侵略に対して立ち上がるよう我々に求めている。失望させないと誓う必要がある」と訴えた。

 11月の大統領選で再対決が見込まれるトランプ前大統領は孤立主義的主張を強めている。演説には、外交政策での違いを浮き彫りにする狙いがある。

 冷戦中の1984年、当時のレーガン大統領もオック岬で演説し、民主主義は「命を懸けて守る価値がある」と訴えた。孤立主義化を否定した演説は高く評価されており、バイデン氏はこれにならって国民に結束を呼びかけた形だ。