トランプ氏の裁判、11月の大統領選までに始まらない見通しに…米裁判所が手続き進めないと決定

AI要約

米ジョージア州控訴裁判所は、トランプ前大統領が2020年大統領選の敗北を覆そうとしたとされる事件の裁判を先送りすることを決定した。

トランプ氏側は女性検事の更迭を求めており、女性検事を巡る審理には数か月かかる見通しとなっている。

トランプ前大統領は複数の事件で起訴されており、他の事件に関する公判日程も決まっていない。

 【ニューヨーク=山本貴徳】米ジョージア州控訴裁判所は5日、トランプ前大統領が2020年大統領選の敗北を覆そうとしたとされる事件の裁判について、捜査を指揮した女性検事を続投させるかどうか結論が出るまで、手続きを進めないことを決めた。女性検事を巡る審理は10月に始まる予定で、裁判は11月の大統領選までに始まらないことが、ほぼ確実となった。

 トランプ氏側は女性検事が同僚の男性検事と恋愛関係にあり、捜査の正当性に疑問があるとして更迭を求めていた。女性検事の続投に関する審理には数か月かかる見通し。大統領選への悪影響を避けるため、裁判を先送りしようとするトランプ氏側の戦術が奏功した。

 トランプ氏は四つの事件で起訴された。不倫の口止め料を不正に処理したとされる事件では有罪評決を受け、量刑は7月11日に言い渡される。20年大統領選の結果を覆そうと手続きを妨害し、翌年の連邦議会占拠につながった事件などは公判日程が決まっていない。